汚染水「完全にブロック 考え変わらず」
今日、テレビで、予算委員会の審議を見ていて、ほんとうに腹が立ったし、心の底から哀しくって、辛くってしかたがなかった。
汚染水「完全にブロック 考え変わらず」(NHKニュース)安倍総理大臣は衆議院予算委員会の基本的質疑で、東京電力福島第一原子力発電所の汚染水問題について、汚染水の増加を防止する対策などを講じて海への安易な放出は行わないとして、「影響は完全にブロックされている。その考え方は変わっていない」と述べ、海洋への影響を改めて否定しました。…
共産党の笠井・政策委員長代理は、東京電力福島第一原子力発電所の汚染水問題について、「汚染水が毎日400トン増え続けて、原発の中で漏れ続ける事態が相次いでいるが、『海を汚してほしくない』というのが福島県民の痛切な願いだ。海を汚さないため、あらゆる手だてを取るという立場で取り組んでいるのか」とただしました。これに対し安倍総理大臣は、「汚染水の影響を外洋に拡大させず、国民の健康を守っていくことが極めて重要で、汚染水の増加防止などの手段、手当てを講じることで、海への安易な放出は行わない方針だ。モニタリングの結果、すべて基準値をはるかに下回る数値しか出ていないわけで、そういう意味で汚染水の影響は完全にブロックされている。その考え方は変わっていない。基準値をはるかに下回っている状況を含めて、コントロールしている」と述べ、海洋への影響を改めて否定しました。…
実際に、漏れた汚染水がどうなっているかという問題については答えないし、そのことをどう考えるのかということに対する認識はない。ただ、海に漏れたとしても、自分たちが公表している調査結果が基準値以下だったら問題はないというのが姿勢だということ以外は、何もないのだ。それが、アンダーコントロールということの意味することだ。どこまでも、被害を過小に見る。というか、実態に向き合わない。だからあらゆる手だてをとるという発想はない。あたかも、マインドが問題だと言っている見たいに聞こえる。大丈夫だと思う人が多くなれば、大丈夫になるという大好きな理論というわけか?
一方で、現地の人にとっては、実態の深刻さを叫べば叫ぶほど、もうフクシマはダメだという議論になってしまうという思いもあるのではないのか。そうなれば、逆に、政府や東電の責任は免罪される。維新のように、汚染物質の処分場をここに封じ込めればいいという議論になる。それが本音なんだという主張になる。そんなことでいいのか。
そこに住む人には生活があり、人生がある。旧ソ連のような人権状態(それを容認するわけではないが)ならいざしらず、ボクらは、その人の人生と生活を全力で守らなければならない。だからこそ、移住の権利とともに、そこで住むための、復興の努力もあいまいにしてはならない。
だからこそ、絶対に汚染水は、外に出してはいけない。そのために、あらゆることをしなければならない。そうでないと、政治は、フクシマを切り捨ていることになる。ほんとうにそんなことはあってはならない。
そのために、あらゆる調査と、あらゆる手だてをしなければならない。だけど、対策の本部の会議すらまともにおこなわれていない。大きな方針を決め、フォローアップしているというが、それを普通は、現場への丸投げ、東電まかせと言う。どこが政府が前面にでて、解決するということなのか。
これでは、ほんとうにフクシマが捨てられる。そして、それに乗じて、原発が維持され、再稼働がすすむ。そんな政治の構造が見えてくる。こんなことは絶対に許してはならない。そう強く思った。
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