「いじめ防止対策推進法」と「ゼロ・トレランス」
今日は夜、高校教育研究委員会の第2回公開研究会に参加してきた。6月の国会会期末のわずか4日間の審議で成立した「いじめ防止対策推進法(いじめ防止法)」が、 9月28日に施行された。 この法律は、ボクたちとしては、(1)法律で子どもに命令し、義務を課している問題、(2)「道徳教育」の強化の問題、(3)「厳罰化」の問題、(4)被害者、遺族等の、真相を「知る権利」があいまいな問題、(5)家庭への義務付けの問題など看過できない問題があると考えている。だけど、議員立法として、自民・公明・民主・維新・みんな等の"妥協の産物"として成立し、いろいろ活用できる部分があることもあったのは事実だ。そして施行をうえ、11日に「いじめ防止基本方針の策定について(通知)」がだされ、基本方針が策定された。それがこれ。
村山さんは、そのあたりの話を整理されて話された。基本方針は、文部科学省の意図に反して、いじめの実態に則し、かつ子どもの権利性にも配慮した、いわば後者の性格もかなり有している。使えるものになっている。そのことが大事だと言うことになる。
現場からのゼロトレランスの報告は現状はよくわかったし、そこにある教育の条理とのわかちがたい矛盾もよくわかる。だけど、子どもに対する見方という点での突っ込みの弱さというか、現状の総括の視点の弱さと同時に、若い教員が抱える矛盾や葛藤への視線の一面性など、気になるところが多く、ちょっとなあと感じるんだけどね。
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