政府・与党:福島「全員帰還」断念…困難区域「移住を」
うーん、くわしくは原案をみないといけないけど。
政府・与党:福島「全員帰還」断念…困難区域「移住を」(毎日新聞)政府・与党が検討している福島復興加速化案の全容が29日、分かった。年間積算放射線量が50ミリシーベルト超の「帰還困難区域」について、帰還まで長期の時間がかかることを明確にした上で、移住先で住宅を確保できるよう賠償金を手厚くする。政府が事実上、「帰還できない」との見通しを示し、移住による生活再建を促すことにつなげる。避難した被災者の「全員帰還」を原則としていた対策を、大きく転換させることになる。
東京電力福島第1原発事故の被災地の避難区域は、線量に応じて、帰還困難区域(対象住民2.5万人)▽居住制限区域(2.3万人)▽避難指示解除準備区域(3.3万人)−−に分類される。政府・与党は、これらの地域ごとに、帰還までどれだけの時間がかかるかの見通しを示すことを検討。特に、帰還困難区域は長期になりそうで、これらの区域の住民には、何年後にどの程度の放射線量になりそうか、今後何年間は帰宅が難しいか、といった見通しを政府が明確に示し、住民の判断材料にしてもらう。移住による生活再建も新たに選択肢として示す。
同時に、困難地域以外に除染などの資金を集中させ、早期帰還を後押しする。早期帰還ができる区域は、除染とインフラ復旧に全力をあげ、病院の診療再開や商業施設の整備など生活再開の基盤も整える。
東電による賠償額の引き上げも検討する。東電は現在、住んでいた住宅の価値を基に住宅の賠償金を算出しているが、新居購入には足りないケースが多い。このため、新居を確保できる水準に賠償額を引き上げるほか、賠償の終了時期(終期)を決めると同時に一括で支払って生活資金の確保につなげたり、賠償総額の見通しを示したりすることで、自立を促す。
一方、除染で出た汚染土などを保管する中間貯蔵施設は「費用の確保を含め国が万全を期す」として1兆円規模の建設費に国費を投入する。財源については「復興財源は使わず、エネルギー施策の中で追加的・安定的な財源確保に努める」とし、電気料金に上乗せされている電源開発促進税を軸に検討する。事故処理費用を東電に負担させるとしてきた方針の転換となり、議論を呼びそうだ。…
うーん、だけどどのように線引きをするのか。いまのようなデータの取り方で、ほんとうに客観的な線引きなんて言えるのか。帰還断念は、そのもの政府と東電の現状を復帰する責任を曖昧化すること、その地域を切り捨てることにつながらないのか。
逆に言えば、帰ることを前提とされる地域の人は、ほんとうに帰れるのか。帰りたくない人の生活はどうなるのか。そのことも切り捨てられないのか?
もっと、正面から、事態そのものの全体を包み込むような、問題の本質をえぐるような復興を考えないととは思うんだけど。絶対だれもを切り捨てない復興。どんな議論をすればいいのか、よくよく考えないと。
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