集団的自衛権のトリックと安倍改憲 「国のかたち」変える策動
集団的自衛権の容認をめぐる問題について、いろいろ考えなきゃと思って、半田さんの本を手にとって見た。半田さんの主張は、はっきりしている。前文に次のようにある。「(安倍さんが)再登板した今回、『憲法改正』とともに歴史認識の見直しを公言している。『侵略の定義はさだまっていない』と堂々と述べる安倍首相が『日本を取り戻す』というのだから、『戦前への回帰』を目標にしていると考えるほかない。保守政治が築いた戦後体制を根底から覆すというのである。/これは首相によるクーデターではないのか。国家が転覆していく様を、なぜか政治家や官僚、マスコミはうっとりみつめている。(略)/本書は、安倍首相にブレーキをかけるため、四類型のいんちきを暴き、『国家安全保障基本法』の中身を検証して、改憲の狙いがどこにあるかを探り、自衛隊が『国防軍』に変わって起こる未来について検証している」。
なるほど、四類型そのものが、現実にはありえないいんちき、架空の議論であることをみごとに暴露し、それでもすすめようとする集団的自衛権行使というものを軸に、安倍さんたちが、どのような国をつくろうとしているのかを明らかにしている。軍事的な前のめりと、アメリカへの追随。その姿は鮮明であり、はっきりしているのだ。
こうした問題を1つひとつ、明らかにしていくうえでも、そもそも憲法の原則は何であり、PKO以降、自衛隊の海外派兵をめぐって、どのような議論がなされ、解釈がなされてきたのかについて、もう一度きちんとして整理をしておく必要があると痛感させられた。たとえばPKO協力法、周辺事態法、テロ特措法、イラク特措法、大事なことである。
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