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2013/09/02

“ブラック企業” 相談が約1000件

 昨日、厚労省がおこなった電話相談のニュース。やはり、その深刻さの一端がうかがわれよう。

“ブラック企業” 相談が約1000件(NHKニュース)

 離職率が極端に高いなど「若者の使い捨てが疑われる企業」について対策を進めようと、1日、全国の労働局で無料の電話相談が行われ、寄せられた相談はおよそ1000件に上りました。
厚生労働省は相談で得た情報も参考に企業をリストアップして、今月、集中的に立ち入り調査することにしています。
 全国一斉の電話相談は、若者に長時間労働を強いたり、残業代を支払わなかったりする企業の問題が指摘されていることを受けて、厚生労働省が初めて行いました。
 東京労働局では10台ある電話が鳴り続け、「店の営業時間は午後8時までなのに、従業員全員が午後6時半に帰宅したようにタイムカードを打刻させられ、サービス残業をしている」という訴えや、「1か月に120時間以上の残業をして、睡眠障害とうつ病になって仕事を辞めざるを得なくなった。労災の申請と損害賠償の請求はできるか」といった相談が次々に寄せられました。
 この問題を巡っては、田村厚生労働大臣が先月、「いわゆる『ブラック企業』をなくしたい」と述べて、対策を強化する方針を示しています。
 1日に寄せられた相談は全国で合わせておよそ1000件に上ったということで、厚生労働省はこの情報も参考に、離職率が極端に高い企業などおよそ4000社を「若者の使い捨てが疑われる企業」としてリストアップし、今月、集中的に立ち入り調査することにしています。
 また各地の労働局では、常設の「総合労働相談コーナー」やメールで引き続き相談を受け付けています。

 これだけの相談が、わずか1日の相談でよせられるというのに、労省は、よほど悪質でないかぎり企業名は公表しないという。そもそもいま問題になっているのは、アパレルや外食チェーンなどの大手企業が多いことがほぼ周知のことになっている。この大企業に正面から踏み込み、違法の事実があれば企業名を公表するなど断固とした姿勢が必要だと思うのだけど。
 と、同時に、違法行為を取り締まる監督官の増員など、国の監督指導体制を強化するなど有効な対策が必要。だけけど、同時に、労働組合を中心としたたたかいこそだろうなあ。
 もっと言えば、ブラック企業の温床になっている、雇用・労働のボロボロ状態をどうするのか。これも自然にできたわけではない。労働の規制緩和のもとでつくられたもの。人間の「使い捨て」を絶対に許さない、そういう社会をどうつくるのか。そのことが問いかけられているのだろうなあ。

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