生保改革シンポ「今なぜ、生活保護の大改悪なのか?」
昨日は、午前中は少しゆっくりすごして(休みをもらって?)、午後から表題のシンポに。主催は、生活保護改悪に反対する研究者声明呼びかけ人代表 井上英夫(金沢大学名誉教授)・後藤道夫(都留文科大学名誉教授)・布川日佐史(法政大学教授)・三輪隆(埼玉大学教授)。
三輪さんのあいさつのあと、後藤道夫さんが、「構造改革と生活保護改革」と題して、講演。基本的に、この間の構造改革のなかで、どのように権利としての「生活保障」が崩され、支援に置き換えられ、そのことによって、生活を支える制度がなくなっていったのか。その最後の砦としての生活保護の現状と、安倍政権による新自由主義的構想改革の再起動のもとで、生活保護がねらわれる意味について。いつものごとくデータにもとづいて、面白いか話。先日の話も含め、よく考えるべき論点があって、それを、どううけとめるのかあれこれ考える。
つづいては、岡部さんの「生活保護をめぐる動向」。さすがに生活保護の専門家、教科書的な話も踏まえながら、論点を浮き彫りにする。政府の政策動向にもかかわってきただけに、向こう側の動向のもつ意味も見えてきておもしろいのだけど。学者らしい慎重で、実証的な話ではあるのだけれども。それだけに、現場の実情などもいろいろ考えさせられるのだ。
最後は、井上さんの、「社会保障改革推進法は憲法25条の立法改憲」。これは、井上節ではある。怒りにみちて現場でおこっていることを強く告発するし、そこからみえる人権の蹂躙を、人権とは何かから解き起こしてズバリ批判する。
すでに、憲法25条は改悪されていると!
理論的な問題も多く、刺激はいっぱい受けた感。社会保障改革のながれにどうつなげながら、論点を考えていくのか。強い原則と、政策的柔軟さ? この柔軟が結構ややこしいし、強い原則というのも実は難しい。とりあえず、もっと勉強しないとなあ。
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