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2013/09/05

憲法と秘密保全法制-私たちの「表現の自由」を守れるか-

 うーん。今日は蒸し暑い日。どうもねえ。夏で疲れた体に直撃するなあ。やっぱり、体調がよくないと、夕方になって自覚した。全然、仕事がすすみません(苦笑)。
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 まず、藤原真由美弁護士が「ある北大生の受難」と題した報告。ちょっとだけ聞いたことのある話だけど、戦前の軍規保護法違反にとわれた学生の話。上田誠吉さんがとりくんだ問題だ。藤原さんも、上田さんの仕事にかかわったそうだ。
 続いて右崎正博さんの報告。これはすごく勉強になった。先生が病気をされた以降、話を聞くのは2回目。前回は数年前でそのときはリハビリと言われていたけど、まったく元気になられている。「国家機密と憲法原理」と題した話は、現在の動向から始まって、国民主権(民主主義)の原理と国家機密。最近、やはり経済困難の話に関心が傾斜するから、どうしてもこういう民主主義や人権にかかわる話の感度が弱まっていると痛感させられる。だけど、どんどん「秘密」が拡大し、民主主義が形骸化する危険性は現実のものでもある。
 続いて、平和主義の原理と国家機密の話。もともと憲法の解釈を変えることで、自衛隊をもち、その役割を拡大化してきただけに、ここでも構造的に、「秘密」が無限に拡大していくものとなっている。
 最後が、右崎さんの十八番のでもある人権保障の原理と国家秘密。とくに報道・取材の自由の問題と知る権利の問題を話された。こういう点でも、世界の原則などがどうなっているかも知れた。
 そもそも、9条や集団的自衛権の問題でも共通しているが、架空の議論をつくりあげて、その他言おうとして、こういう問題を持ち出してくる。その欺瞞性の先にあるのは、アメリカとの戦争をすすめるための国家体制を軸に、国民監視を強める法制までつくろうということにほかならないのだと思う。
 右崎さんはさいごに次の言葉を引用。「人民が情報を持たずまたはそれを獲得する手段を持たないような人民の政府というのは、喜劇への序幕か悲劇への序幕にすぎない、もしくはたぶんその両方であろう。知識は無知を永遠に支配する。自らの支配者たらんとする人民は、知識が与える力で自ら武装しなければならない」(マディソン第四代米大統領)、「政府における秘密は基本的に反民主主義であり、公の問題に関する公開の討論と討議はわが国家の健康のために必要不可欠である」(ダグラス裁判官)。なるほどなあ。
 そのあとは、弁護士さんと右崎さんの討論で、上の論点を深めるものでした。

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