生活保護:和歌山市が受給者の審査請求を拒否
異様なできごとだけど、これが日本の実態。そして氷山の一角かあ。
生活保護:和歌山市が受給者の審査請求を拒否(毎日新聞)和歌山市内の生活保護受給者2人が、8月から始まった保護費切り下げを不服として審査請求しようとした際、同市の窓口で「審査するのは県」と受け取りを拒否されたことが、同市などへの取材で分かった。行政不服審査法では、市町村でも手続きができると定められている。厚生労働省は法の趣旨を徹底するよう都道府県などに通知(9日付)した。
国は生活保護のうちの「生活扶助」を3年で最大10%削減する方針を出し、今月から切り下げが始まった。
2人のうち1人の男性は今月初め、市の窓口で「審査するのは知事なので書類は受け取れない。県庁に持っていってほしい」と断られたため、8日に県に提出したという。同市生活支援課の沖重樹課長は取材に対して「担当者の認識不足だった。今後二度とないようにしたい」と話した。
切り下げに反対する弁護士らでつくる「生活保護問題対策全国会議」は「同様に市町村窓口で拒否されたケースは把握できているだけで全国で計5件」と指摘した上で「和歌山のケースは知らなかったが、拒否が判明するのは氷山の一角」と話した。
生活保護制度の発足以来、最大の基準引き下げが強行され、それにたいして審査請求が全国で広がっているわけです。ところが、原処分をおこなった役所(福祉事務所)も、審査請求をうけとって県にまわす義務が、法的にさだめられているにもかかわらず、福祉事務所に審査請求書を提出しにいくと、「府・県庁に行くように」と受け付けないという対応をするケースが各地で続出。これもまた「水際作戦」みたいなもの。厚労省は、こういった事態にたいし、9日付で都道府県に対し事務連絡(審査請求人が審査請求書を福祉事務所に出した場合は福祉事務所が都道府県知事に送付する)を出しているのだけれどもねえ。
生活保護問題対策全国会議などは、19日、厚生労働大臣宛に「適正な審査請求手続の確保を求める要望書」を提出した。
ほんとうに権利というもののもつ意味を考えないやつらだ。
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