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2013/08/08

ブラックバイト:横行 「契約無視」「試験前も休めず」

 今日のインタビューでも出た話題なんですけど、よく考えなければいけない問題。

ブラックバイト:横行 「契約無視」「試験前も休めず」 学生に厳しいノルマやクレーム対応事例も(毎日新聞)

 アルバイトをする大学生の間で、「契約や希望を無視してシフトを組まれる」「試験前も休ませてくれない」などの悩みが広がっている。学生たちの声を集めた大内裕和・中京大教授(教育学)は、違法な長時間労働などをさせる「ブラック企業」になぞらえ、「ブラックバイト」と呼び、問題視している。企業が非正規雇用の志向を強める中、正社員の業務をアルバイトに肩代わりさせる「基幹化」が進んでいるようだ。
 大内教授は6〜7月、中京大の学生約500人を対象にアルバイトに関する経験や意見について調査した。大内教授はその記述から、学生のアルバイトが、かつての「遊びや欲しいものを買うための小遣い稼ぎ」というイメージから様変わりしていることを実感した。
 厳しいノルマを課されたり、クレーム対応やアルバイトの募集、新人育成などの重要な仕事をさせられた例もあるという。大内教授は「企業では派遣や契約社員などの非正規労働の『基幹化』が進み、学生アルバイトに求められる仕事の水準が上がっている」とみる。
 それでも、一部の学生は、厳しい条件のアルバイトを「やめるにやめられない」ため、追い詰められる。
 昨年の全国大学生協連の学生生活実態調査によると、下宿生の仕送り額の平均は月6万9610円と、6年連続で減った。一方、アルバイト収入は増え、依存度が高まっている。大内教授によると、フリーターの増加で競争が激化し、やめると次のバイトを見つけにくい。ブラック企業で見られるような「勤務先がやめさせてくれない」ケースもあるという。また、学生にとっては、就職活動の交通費をためておく必要があり、大きな負担になっているという。…

 高学費の一方で、ローン化、サラ金化する奨学金。借りたくても借りられない学生もいる。学生のアルバイトの実態はどんどん深刻化する。長男が、学生のころ、居酒屋のチェーンのバイトをしていて、ここまでやらすのかと驚いたけど、いまや飲食にとどまらない、アパレルやホテル業などどんどん基幹化がすすんでいるようだ。正直、これだけの高学費のもとで、親が生活費まで送るのはかなり無理があるというのが、親経験者としての実感。
 一方で、大内さんがいうように、「学生は労働法の知識が不十分で、違法な働き方をさせられても泣き寝入りしてしまう。学生アルバイトの現場が無法地帯化している恐れがある」。学生にとっては、まかされる、たよられるというのはやりがいにもつながるという罠もしかけられている。さらに「上の世代からは、バブル崩壊前の『バイトは気楽』『嫌ならやめればいい』という見方をされがち。今の学生アルバイトの厳しい現実が理解されにくい」という問題もある。
 これが、学生たちが、いろいろな問題に、疑問をもつことを阻んでいるとしたら。
 現状の深刻さとともに、若者の成長という点から、これからの社会のあり方という点からも大きな問題だよなあ。
 大学もキャリア教育というのなら、こういう問題を考えないと!

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