学徒出陣ーわだつみ世代の伝言 出陣学徒70年目の証言
明日、父の7回忌で、奈良に行くのを利用して、立命の土曜講座の岩井忠熊先生の表題の講演を聞いてきた。岩井先生は、京大在学中、70年前の農学部グラウンドでの壮行会にも参加している。
15年戦争の人的被害は日本でも310万人、アジアで1900万人以上ととてつもなく大きい。しかも、この数字そのものも未確定だ。明治以来の一貫した侵略性が、いっそうその戦争の様相をつくっていたのだと思う。実際の戦局は中国では民族的抵抗にあい泥沼化し、太平洋ではミッドウェー以降敗戦を続ける。43年にはガダルカナルの敗戦があり、艦船も、航空機もどんどん減って行く。とくに優秀なパイロットが不足し、大量養成のために学徒出陣がはじまる。そういうなかの岩井さんの体験だ。だけど、入営した部隊では、その敗戦の実相が語り継がれ、そして犬死をするなという上官。だんだんと、軍隊の内部にも厭戦感が広がっていく様がよくわかる。岩井さんは震洋という海上特攻の部隊で活動している。
もう体験者の話を聞く機会がどんどん減っている。ものすごく貴重な機会をだった。先生のお元気な姿を見れたのもよかった。
わだつみの話をされ、像の破壊が暴力学生による偶発的な事故ではなく、像の作成を本郷新に依頼した小田切秀雄が学生にあの像を壊すべきだと言ったことが契機の計画的なものだったという中村元理事長の証言を紹介されたのがびっくりでした。
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