重重 中国に残された朝鮮人日本軍「慰安婦」の物語
ニコンサロンでの展示中止が問題となった写真展の書籍化。このブログでも写真展は、紹介した。朝鮮から、だまされて入れていかれ、中国に残された元「慰安婦」たち。彼女らの折り重なる痛み…。故郷に帰ることができなかった彼女たちが、戦後中国で生きていくとき、朝鮮国籍の残しためには、それは北を意味した。だけど、北からの支援も70年代にはなくなり、彼女たちは二度、三度捨てられた。彼女たちの孤独と悲しみが、静かにボクたちの胸を打ち、かきむしる。だけど、その彼女たちを見捨ててきたのは、ほかならぬ加害者のこの国だ。いまだ「強制はなかった」という政治家たち、謝罪も、補償もないこの国。写真家が問いかけるように、そのことを胸に刻まないこの国の戦後の歩み。ほんとうにこれでいいのか、自分たちは、そのことを問いかける。いったい日本の為政者たちは、この人たちと一度でも向き合ったことがあったのか。そして、ボクたちはどこまで向き合うことができていたのか。
だからこそ、いまからでも、もう一度、自分自身にも問いかけ、胸に刻み、できることを問いかけたいと思った。そして、そのことができる社会でありたいと思う。そういう政治をつくりたい。胸に迫る写真集と、そして、彼女たちからの聞き取ったことを書いたルポ。渾身の一冊だなあ。
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