<参院選ちば 1票の現場から> 青年ユニオンの夜回り活動
東京の版にはのっていなかった。千葉の版かな?
<参院選ちば 1票の現場から> 青年ユニオンの夜回り活動(東京新聞)「こんばんは、毎晩ここで寝てるの?」「今日が初めて。仕事がなくて」。十日午前零時十五分、JR千葉駅東口の連絡通路。硬い床にチラシを敷いて横になろうとした男性に、首都圏青年ユニオン(東京都豊島区)のメンバーが声をかけた。
ユニオンはパートやアルバイトなどの青年らが中心となり結成された労働組合だ。この日は、実態が見えにくい若者の貧困状況を調べようと、千葉市内を巡回活動した。ユニオン関係者だけでなく、学生ら二十代を中心とした十九人が深夜から早朝まで繁華街を回り、記者も同行した。
駅の通路にいた男性は都内出身の二十七歳。父親とのいさかいで数年前に家を出て以降、日雇い労働と路上生活を繰り返していた。最近になって都内の上野駅で手配師に声をかけられ、市原市内の工事現場へ来た。だが、職場でのトラブルで給与をもらえないまま、九日朝に放り出された。
所持品は二円と一枚のタオルだけ。「以前住んでいた上野に行けば何とかなるかも」。日中に炎天下の道を歩き、約三十キロ先の千葉駅で声をかけられた。
男性は夜が明けて市役所が開庁した十日朝、巡回メンバーに付き添われ、ほかの四十代の男性とともに生活保護を申請。「早く仕事を見つけ、安定した生活を取り戻したい」と喜んだ。
一方、巡回では男性以外にも多くの野宿者を見つけた。空が白み始めた午前四時すぎ、地下道の階段で新聞紙を敷いて寝ていた男性は「俺は大丈夫だから」と生活保護の申請をかたくなに断った。他にも建物の陰にひっそりと身を寄せて眠り込む人が、街の片隅に大勢いた。
憲法二五条は「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と「生存権」を定めている。同時に、生存権を保障するよう国に努力義務も課している。しかし、巡回した都内の学生(21)は野宿者の現状に「住むところもない彼らが生存権を達成できているとは、とても思えない」とつぶやいた。
なぜ生存権がこれほど脅かされるのか。首都圏青年ユニオンの事務局次長、神部紅(じんぶあかい)さん(31)=千葉市=は「困窮は家族や周囲の人間関係で支え合うべきだという精神が過剰に押しつけられている。困っている人は生活保護で積極的に支えるべきだ」と主張する。……
若者のホームレスはなかなか見えにくい。だけど、その姿は一方で、いつのまにか普通の姿になってしまった気がする。それはいつからだろうか?
だけど、自民党は、「自助・自立を第一」を主張し、生活保護を抑制、切り捨てをすすめ、扶助費は、八月から減額される。それはまた、自治体による就学援助や保育料免除など生活支援制度の基準見直しや最低賃金などに波及する……。社会保障がどんどん切り捨てられていく。「生存権のあるべき姿」そのことが、今度の選挙でも問いかけられているという、神部くんの主張はもっともだと思う。
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