(株)貧困大国アメリカ
堤さんの仕事にはいろいろな評価があるだけど、いまの資本主義社会の一面を見事にきりとった一冊。グローバル時代の新自由主義の世界では、個別の株式会社が異様な力をもつ。総資本といわれた財界はかつての姿ではなくなり、あくまで個別企業が世界での競争のプレーヤーとなりその社会を支配する。それは安倍さんが企業を従えて、世界を行脚した姿とダブル。
ここので、農業・食品産業がとりあげられる。その姿が、TPPの本質も物語る。ああ、日本もこういう社会になっていくのだという警告だ。
そして、彼らは自治体というもっとも住民に近い公共機関を食いものにする。デトロイトの姿。自治体もメディアも左右する。ここには、すでに民主主義は風前の灯火だ。
国民の売り物にしてしまうという根本的な矛盾。と同時に、その手法は、どこまでも古典的な癒着以外なにものでもない。それはコーポラティズムなんてよぶのもおこがましい姿だと思う。この矛盾からどう未来を描くかだな。
« 敵基地攻撃能力を検討 新「防衛大綱」へ中間報告 | トップページ | 生活保護問題対策全国会議設立6周年記念集会「 生活保護基準引き下げ直前! 何が問題か? どう立ち向かうか!」 »
「読書」カテゴリの記事
- 『児童福祉の戦後史 孤児院から児童養護施設へ』(2023.03.23)
- 大江さん逝く(2023.03.13)
- 『学びのきほん フェミニズムがひらいた道 』(2023.03.10)
- 『もうひとつの戦場』 見つからない(2023.03.02)
- 「デニー知事と考える 沖縄と日本の安全保障」(2023.02.08)
「政治」カテゴリの記事
- 23年度予算が成立 過去最大114兆円―岸田首相「物価高、切れ目なく対応」(2023.03.28)
- 現場へ!)どうなる寄宿舎:1 支援学校、自立の場に危機(2023.03.27)
- 国際法の視点から植民地支配責任を考える――「徴用工」問題に私たちはどう向き合うのか(2023.03.26)
- 生活保護支給額引き下げを取り消す判決 和歌山地裁(2023.03.24)
- 『児童福祉の戦後史 孤児院から児童養護施設へ』(2023.03.23)
「経済」カテゴリの記事
- 23年度予算が成立 過去最大114兆円―岸田首相「物価高、切れ目なく対応」(2023.03.28)
- 現場へ!)どうなる寄宿舎:1 支援学校、自立の場に危機(2023.03.27)
- 生活保護支給額引き下げを取り消す判決 和歌山地裁(2023.03.24)
- 長時間過密労働解消のたしかな道すじPart3-今こそ、給特法の改正と教職員の大幅増員を(2023.03.21)
- 『学びのきほん フェミニズムがひらいた道 』(2023.03.10)
「世界」カテゴリの記事
- 「老いてなお花となる」(2023.02.21)
- 世界は平和と秩序を取り戻せるか(2023.01.02)
- 国連 日本政府に“入管施設内の対応改善を” 勧告(2022.11.04)
- 100分 de 名著 知里幸恵『アイヌ神謡集』(2022.09.27)
- 朝鮮人追悼碑の不許可「適法」 市民団体敗訴が確定―最高裁(2022.06.16)
« 敵基地攻撃能力を検討 新「防衛大綱」へ中間報告 | トップページ | 生活保護問題対策全国会議設立6周年記念集会「 生活保護基準引き下げ直前! 何が問題か? どう立ち向かうか!」 »
コメント