難民高校生――絶望社会を生き抜く「私たち」のリアル
本屋で前から気になっていたので、ちょっと読んでみた。渋谷で放浪していた高校生の物語。この本は3つのある意味で独立した?内容から成り立つ。渋谷で放浪していた時代の物語。そこから中退後、牧師の方との出会いから農場での再生、そして、被災地で高校生たちとの取り組み。読んでいていちばん面白かったのは、最後の被災地の話かな。最初の2つは自分語り。まだ若いせいか、それともいろいろな別の事情があるのか。もっとさまざまな迷いや葛藤があったのだろう、そのあたりが淡泊で、若者像も類型化されている。それでも、なるほどなあ、などと思えるような若者像は少なくない。
後半の震災の話は、著者が高校生から話を聞くことからはじまる。それが面白い。そこからわかることは少なくない。だけど、それは、あくまでもボランティアの話として。もっと、著者が、いろいろな社会的経験から考えたりしたことも少なくないのではないのか。牧師とともに、あれだけさまざまな社会的な経験をしているのだから。そういう生の本人の思いだとか、そういうものがなかなか語られないのが不満。ともすれば若いのに説教調になってしまう。こういうテーマは難しい。それでも、当事者の語りの必要性や、そこで何が大事なのかということも考えさせられる。そこは、やはり面白い。
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