安倍政権の改憲戦略と憲法96条改定のねらい
治さんの話を最後に聞いたのは3月だと思う。もう3カ月半たっていて、できれば参議院選挙までに一度聞いておきたかったので、9条の会・中野の主催の憲法問題学習講座に話を聞きに行ってきた。
いやあ、熱のこもった話。いつもと違い、政局分析ではなく改憲についての憲法学者としての話。しかし、わかりやすい。政治学者としての背景の政治的解説もおもしろい。のっけから、自民党の改憲案とかつて50年代の自由党の改憲案の相似性の指摘にはなるほどとうなる。現在の改憲を考えるうえで、9条改憲という焦点と、その困難さの話は大事だと思った。なぜ9条を変えたいのか。集団的自衛権にとどまらない戦争のできる国づくりに必要なこと。軍法会議や秘密保全法制の問題などなど熱い熱い。とくにこの点は渡辺先生の十八番でもあるのだなあと思い出す。
96条改憲をめぐる論点。ここもおもしろかった。ハードルが高いという嘘への批判と共に。なぜハードルが高いのか、なぜ変えることがだめなのか。この点での立憲主義と人権保障、民主主義との関連での論立ては、やはり東大法学部出身の憲法学者だなあと思わず思った次第。そして、国民投票というハードルを貸した日本国憲法の知恵、戦前の反省のところも。
今後の展開は予測も含めて問題提起。公明党の憲法問題へのスタンス(9条の改憲については本質的には容認している問題=9条1項のみを手をつけないという主張)、それゆえに公明党の主張をベースに改憲の議論が進むかという予測などはちょっと注目。それにこうする大きな共同の必要性と共に、改憲に反対する政党の役割なども大事だなあ。参議院の憲法審査会の議論に注目(井上くんがんばってきたものなあ)。
夜取材にでると、終わるの早くて9時。家に帰ると11時を過ぎる。それから家でいろいろやるとねえ。かなり疲れますねえ。
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