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2013/05/11

小中学校の学級規模の縮小は、必ずしも学力の格差解消にはつながらない ~学力テストの得点分析による研究成果~

 数日前にちょっと話題になった調査研究。なかなかややこしい。

小中学校の学級規模の縮小は、必ずしも学力の格差解消にはつながらない~学力テストの得点分析による研究成果~

 慶應義塾大学経済学部赤林英夫教授(教育経済学)と日本学術振興会特別研究員(PD)の中村亮介(2013年3月まで慶應義塾大学大学院経済学研究科博士課程)は、情報開示請求により提供を受けた全国学力・学習状況調査(全国学テ)と横浜市学習状況調査の学校別平均点データを利用して、学級規模の縮小が学力の伸びに与える影響を分析し、国際的専門誌で公表しました。
 分析の結果、小学6年生・中学3年生の国語と算数(数学)の中では、小学校の国語を除き、学級規模縮小の効果を確認することはできませんでした。また意外なことに、全国学テの得点(学年当初の学力)が低い学校と高い学校に分けて分析すると、小学校の国語で確認された学力向上効果は、当初の学力の高い学校でのみ確認できました。これは、少人数学級の推進が、学校間の学力格差を縮めるとは限らないことを示唆しています。
 本研究成果は、経済学の専門誌であるJapanese Economic Reviewに掲載される予定です。

 まあ、これがそのプレスリリースなんだけど。そもそもこの文章も言っているように、「少人数学級推進と子どもの学力向上との間の因果関係を統計的に立証することは必ずしも容易ではありません」。いずれにしても難しいわけだ。だけど、よく考えてみると、この学力調査で、どれだけ学力がはかれているのかはあまり定かではない。きわめて、限られた側面の調査のみをもって、こういう結論付けの仕方はいかがなものかというのが一点。
 だけど、100歩ゆずって、ある側面の学力については反映しているとしても、ほんとうに子どもにいろいろな力がつくような教育活動の在り方を制限しておいて、「少人数学級では……」と言われてもというのが第二点。そもそも、少人数学級になれば機械的に学力がつくはずもなく、そういう条件をいかした教育活動がおこなわれこそ、好影響が出るというのはあたりまえのこと。そういう教育活動を抑えつけ、逆行するような競争だけが押し付けられているのだもの。そういう問題全般をみないと、ちょっと調査も意味があるのだろうか。いかにも、効率のみを図ろうとする「経済学的」な発想だよなあと、痛感するんだけど。

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