後藤道夫さん退職記念講演会「新福祉国家構想と社会主義」
朝から列車事故があったり、なかなかあわただしい1日です。ちょっと、今日は必死で、企画を考えたりです。問題意識は結構、深まっているような感じですがね。ただ、政治がどのように動いていくのかです。
今日、夕方は、表題の講演会。尊敬する後藤さんの記念講演です。ボクも3回ぐらいいっしょに仕事をさせていただいています。体系的に後藤さんが考えてきたことを聞けたのはすごくよかった。以下、おおざっぱな感想。
何よりも後藤さんは「帝国主義論」にいっかんしてこだわる。それがなぜかということから話がはじまる。そのうえで後藤流の帝国主義の段階の規定。これはユニーク。イギリス型自由貿易帝国主義、列強帝国主義、アメリカ型自由貿易帝国主義、多国籍企業型帝国主義。そのなかで従来の帝国主義との違いを明らかにする。それを大衆社会統合という後藤さんらしい視点で分析する。ここからは、まったくボク個人の見解だけど、ボクは現代社会を理解するうえで、さらには現代資本主義を理解するうえでも上部構造の独自の構造分析が相当必要だと考えている。そのうえでも、後藤さんの指摘は刺激的だし、問題提起はおもしろい。
資本による国民統合をめざした大衆社会が、現代の帝国主義段階で収縮期に入って、その対抗戦略としての新しい福祉社会の提起。さらに、その新福祉社会がかつての社会主義建設の欠陥、市場のコントロールの条件をつくるというような話かな。
最後のほうを、地域の用事でどうしても抜けなければならなかったのがちょっと残念。では、資本の原理的な運動形態と帝国主義の変容の関係は。後藤さんの社会主義論と、それとの関係は。マルクスについては哲学的な接近が基本で、資本論の核心点との関係は? このあたりがほんとうは知りたいところであったりしたのだけれども。今日の話はぜひ活字にしてほしいなあ。某出版社の編集者の来ていたけどねえ(笑い)。くそ、最後までいたかったなあ。
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