教育の自由と自治の破壊は許しません。
副題には、「大阪の『教育改革』を超え、どの子も排除しない教育をつくる」とある。橋下府市政のもとでの、「教育改革」を問うものだが、その内容は大阪だけのものではない。安倍政権のもので「教育改革」もまた、「競争と排除」「自由と自治の破壊」という点では共通しているからだ。
著者は、犬山市の教育委員として、独自の教育改革にかかわった教育行政の専門家。その経験もふまえ、どの子も学び育ち合える学校をつくるという公教育の責任をはたすために、子ども・若者を人間として大切にし、人間の成長・発達のための教育的価値を、親・教師そして子ども・若者自身が、合意し共有していく――親・住民の手で教育・学校づくりを行う方向を提起した、時宜にかなった一冊となっている。
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