3.11 あの日から2年 何が命をつないだのか ~発掘記録・知られざる救出劇~
あと数日で、あの大地震から2年の年月がたったことになる。今日からそのNHKスペシャルがはじまった。
3.11の被災直後、自衛隊などが救援に到着するまでの間、被災した人々は瀬戸際の状況を自分たちで乗り越えるしかなかった。瀕死の重傷者の搬送。ライフラインの確保。飢餓の克服。極限状態の現場には、名も無き人々の、多くのドラマがあった。そこには、次世代に引き継ぐべき教訓が満ちている。
ところが震災から2年経ち、こうした人々の奮闘の記憶や、多様な証は、復興とともに消えつつある。この番組では、今だからこそ掘り起こしておくべき、いくつかの壮絶な物語、あの日の人間の記録を紹介していく。危機に立ったときに何が大切なのか。どこにいつ襲い来るか知れぬ次の災害にどう備えればよいのか。あらためて捉え直す。
うーん。番組は、消防の救急隊の奮闘と葛藤、被災スーパーの生活物資をたやさないとりくみ、そして孤立した漁村への海の男たちの支援のとりくみ。災害のさい、「災害ユートピア」だとか言われるような共同体的営みが生まれる。それが、大きな規模で機能した実例の貴重な映像で、それはそれで教訓は小さくはない。
ただ、もう2年だ。被災地にも、その共同体的営みにもその後にはいろいろなことがおこっている。と、同時に、災害が大きな困難をもたらさざるをえなかった要因というものも、たくさんある。社会や政治の問題として教訓化も必要だと思う。そういうことへの検証なども積み上がっていかなければいけない。はたして震災2年の番組は、どれだけそういうことにせまっていけるのか。
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