「一番心強かったのは憲法9条」北沢・元防衛相
朝日でみつけたおもしろい記事。
「一番心強かったのは憲法9条」北沢・元防衛相(朝日新聞)■北沢俊美元防衛相
2年間、防衛大臣をやって一番心強かったのは憲法9条だった。中国の動きが激しくなり、米国がどう対応すればいいのか、と言ってくるはざまで、私は米国の国防長官と8回会合した。その中で、ある程度の近代装備はしていかなければいけないとなるが、もっと大きな枠で憲法9条があるから「そこまで」となる。戦後、憲法9条が最大のシビリアンコントロールだった。安倍(晋三)さんみたいな人が国防軍だとか集団的自衛権だとか激しいことを言っている。最近ますます憲法9条の重さを感じている。(憲法9条によって)この国ではシビリアンコントロールがうまくできたように見えるが、政治の人間が変わったらころころ変わっちゃう。今ものすごく不安に思っている。(民主党の近現代史研究会で)
『証言 民主党政権』という元朝日政治部長の薬師寺さんが書いた本のなかで、対米従属という点で、問題の普天間問題でいちばんぶれなかった、つまりアメリカの代弁者だったのがこの北沢さん。基本、民主党政権の当事者たちは、政権交代当初から動揺を繰り返していたわけで。その北沢さんの発言だけに興味深い。
先日、山井さんの話を書いたけど、この間、貧困の問題についてふたたび取り組んでいる彼も、生活保護改悪の基礎になっている、三党合意の当事者だとね。そのあたりが民主党らしいのだ。
ここからは、民主党なるものの抱えているものというものがよくわかると同時に、たとえばこの日米同盟の問題にしても、それが抱える国民世論や世界の流れとの根本的矛盾というものを感じさせる。そういう問題は北沢さんに9条を意識させるんだろうねえ。ここがなかなか面白いというか、ちょっと注目してみた次第。
裏返せば、安倍さんに課せられた課題というものにも大きな矛盾があることも推測できるのだから。
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