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2013/02/04

2012高校教育シンポジウムin東京の第二日目の話(日曜日)

 2日目は分科会。参加したのは、高校の統廃合と入試問題の分科会。最初に、ボクの住んでいる町の元小学校の先生から、この地の学校統廃合と選択制をめぐる問題の報告があった。そして、滋賀のダイナミックな運動はちょっと注目できるようなものでもある。
 午後は入試問題。推薦をやめ前期・後期方式にした宮城は、その際に各高校が出してきた受験資格におそろしような内容のものが出ている。大阪と京都の入試改革の動向の報告があったけど、ほんとうに、理解ができないような形で改革なるものがすすんでいく。どこの都道府県も、まじめになぜそこでこんな入試のやり方がおこなわれているのかは、説明できないと思う。
 そもそも、この間は、その制度の透明性や公平性、合理性などが問われ、手直しをするという形だったのだと思う。これだけ、社会的に「過度な競争」が問題にされ、高校入試がもたらしている弊害がしてきされているのに、なぜか、その競争を緩和するような議論が、ちゃんとされていないのが不思議である。というか、そういう競争の緩和(すぐに入試をなくすことが現実的でないとしても)についての合意って夢物語なのだろうか。
 だけど高校入試が問題ならば、その入試をへてきた子どもたちにはどんな影響が生じているのか、そういう議論もあまりないのはどうしてだろう。そこで、ぶち当たるのは、そもそも、入試が議論されても、その入試と一体に進んでいる、高校教育そのものの変容(その多くは大学入試など進路に引っ張られたもの)などは、どうも自覚化されていないようにも思える。競争やふるいとしということについて、やはり本音で議論されていないのだろうか? 進路の問題と高校生の自立や成長を支える学びということは、対立しないのだろうか? なかなか、深まりきらない観を、このテーマではここ数年もっていってしまう。

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コメント

先日のシンポジウムで宮城の入試制度のレポートをした宮城高教組書記長の高橋治彦です。
高校入試により子どもたちの肯定感が損なわれている現実があるにもかかわらず、高校側にはそれに対する問題意識が薄いのが現実です。今回の宮城の「ひどい制度」について、高校教員があまり問題にしないのは、「高校教育のあり方がどうあるべきか」ということが意識されていないことが大きいと思います。
私は、「進学校」、定時制、、支援学校、「底辺校」と渡り歩く中で、「矛盾」を体で感じることが出来たので、宮城の入試の「ひどさ」、そしてそれを感じることが出来ない現場の状況に強い危機感を感じています。
いすれにしろ、幼小中高大と連携をして、教育について考える機会が必要だと考えています。特に中高大の接続をどう考えるかは大きな課題です。

 社会のなかでの教育の課題を考えるとき、高等教育や後期中等教の問題が整理されなければ見えてこないということを考えます。なかなか政党の政策レベルでは義務制の問題への対応で手一杯の現状もあるので、せめて雑誌ではと、高校の問題にとりくんだりしています。もっと、議論する場と話題を提供できればとは思っているのですが…。

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