安倍内閣を軽視できない理由
教育だけではない、安倍内閣が軽視できない理由には、たとえば内閣参与のメンバーからもはっきりしている。
小泉純一郎元首相の秘書官を務めた飯島勲、経済・金融分野で安倍晋三首相のブレーン役の藤井聡京大大学院教授に本田悦朗静岡県立大教授。藤井さんは、国土強靱化積極推進の論説をここのところ書きまくっている。元名古屋高検検事長の宗像紀夫に積極的な金融緩和論者として知られる浜田宏一米エール大名誉教授。この人はあまりにも有名。そして谷内正太郎元外務次官、丹呉泰健元財務次官。
『中央公論』の最新号に「再び試される安倍外交」と題して、その谷内と元共同通信の後藤との対談がのっている。これがあまりにもあからさまなのだ。結局、民主党政権で壊れた日米関係の再構築が最大の課題だと。徹底して日米同盟の強化を谷内さんは主張する。安倍さんの価値観外交をおおいにやるべきだと、そのためにも日米同盟だというわけだ。河野談話の見直しさえ、日米同盟の邪魔になると明言せず、それは安倍さんが考えればいいといい、とにかく日米同盟だというわけだ。だけど、アジアとの友好関係に確たる確信のない無責任な議論だけど、そこには、すべてアメリカとの関係が良好ならばうまくいくという小泉さん流の発想の再現でもある。だから谷内さんは、9条をふみにじってまで、集団的自衛権の容認を世界標準とまでいって(憲法をふみじにるのが世界標準!)、その実現こそが最大の課題だと言う。
アメリカからおみやげが少ないと拒否され、安倍さんのアジア外交がはじまるが、さてうまくいくのか。最初からかなりの危険な道を歩むのだろうか?
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