板橋区の「放課後子ども教室」 指導員が暴行、男児けが
こんな事件は、やはり悲しい。
板橋区の「放課後子ども教室」 指導員が暴行、男児けが(東京新聞)板橋区教育委員会は二十一日、区立板橋第六小学校の「放課後子ども教室」で、男性指導員(69)が五年生の男児に暴力的行為を行い、けがをさせたと発表した。教室は、子どもたちが安全に放課後を過ごす居場所をつくる区事業で、人材派遣会社「アヴァンティスタッフ」(中央区)に委託していた。
区教委によると、十一月十五日午後三時四十分ごろ、校庭で遊んでいた男児が取り損ねたドッジボールが男性指導員の顔に当たった。下を向いていた指導員は、わざとぶつけられたと思い込み、大声を出して男児に詰め寄り、トイレの仕切り板に押しつけた。通り掛かった男児の母親が止めに入り、男児を病院へ連れて行ったところ、首をねんざしていた。男児はショックで不登校となり、今も一部しか登校できない状態という。
区教委の調べに、男児や母親、周りで見ていた児童らは「仕切り板に何度もたたきつけられ、拳であごを殴られた」と話し、指導員は「威嚇はしたが寸止めした」と否定した。
男性指導員は先月二十一日付で解雇された。区は、再発防止として研修の実施や、児童の声を聞くアンケートを行うとしている。これまでも別の指導員について、巡回した区職員が問題を感じたことがあったが、委託のため直接指導できず、ア社から注意してもらっていたという。このため、ア社との契約や、委託という運営方法自体も検討し直す必要があるとしている。…
板橋の放課後の子どもたちへの施策がどうなっているのかくわしいことはよくわからないけれども、もともと学童保育はあったけど、民間委託されてきたことを聞いたことがある。この事件があった放課後子ども教室は、それとはちがい文部科学省系列の、放課後子ども事業という枠組みのものだと思われる。基本は全児童対策。板橋は全体として、学童と全児童対策をいっしょにした事業への一本化をすすめている。どんな制度としてすすんでいるのか? そもそも、教室はどんな制度だったのか、ちゃんとした検証も必要にも思える。
だけど、一連のこうした事態の推移の中で一貫しているのは、委託ということ。しかも、その委託の内容が、どうかだなあ。学童保育を中心とした、放課後事業は一貫してその需要つまり要求は拡大してきている。だけど、子どもの生活と成長を支えるにふさわしい制度設計がなされずに放置されてきている。専門性のある指導員を安定的に配置される制度にはなっていない。もちろんものすごくかんばっている指導員の人たちをボクはたくさん知っているが。
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