中国航空機が初の領空侵犯 尖閣上空、空自が緊急発進
確かに、日中関係はかなり危険水域にあることは事実だと思う。
中国航空機が初の領空侵犯 尖閣上空、空自が緊急発進(共同通信)13日午前11時6分ごろ、尖閣諸島魚釣島の南約15キロの領空で、中国の国家海洋局所属の航空機1機が領空侵犯しているのを海上保安庁巡視船が確認した。防衛省統合幕僚監部によると、1958年の集計開始後、中国機による領空侵犯は初。
航空自衛隊のF15戦闘機8機とE2C早期警戒機1機が緊急発進し現場に急行したが、到着した際には中国機は領空を出ていた。自衛隊レーダーは捕捉できなかった。
中国側は行動をエスカレートさせた形だ。野田首相は「一層の緊張感をもって警戒監視に当たるように」と政府内に指示。外務省の河相事務次官は中国の韓志強・臨時代理大使を呼び厳重に抗議した。
ことの発端は、野田さんによる尖閣の国有化であり、それをしかけたのは言うまでもなく当時の石原都知事の動きだ。そして、その動きを豊下楢彦先生は、石原が中国を怒らせることをねらってのものと分析している。たしかに、尖閣の問題は、歴史的にも国際法的にも、日本の主張に分があるとしても(豊下さんもそういっているが)、中国には中国の言い分がある。それが歴史問題にかかわっていれば、中国の国民意識と切り離すことはできず、中国政府は引くことができない。落としどころのないところまでもっていて、日中間の対立をあおり、日本のナショナリズムをかりたてて、右傾化を促すというねらいだ。なるほど、その後の、事態は、石原さんの思い通りにすすみ、彼は改憲を主張し、核保有を促す。
だけど、こんな危険なことはない。同時に、そういう危険な緊張関係をつくることで、政治的な集中を促すなど、まさに北朝鮮などの政権と変わりはないやりたなでもあろう。ほんとうにそんなストーリーの上を歩んで良いのだろうか?
今日は、南京事件から75年の日である。日本ではこの日を語られることはほとんどない。
南京事件:追悼式典に9000人(毎日新聞)多数の中国人が殺害された南京事件のきっかけとなった旧日本軍の南京占領から75年の13日、江蘇省南京市の「南京大虐殺記念館」で追悼式典があり、約9000人が出席した。日本政府の尖閣諸島(中国名・釣魚島)国有化で反日デモが頻発して以降、初の開催となったが、記念館側は「(式典内容は)例年通り」としており、比較的落ち着いた式典となった。
南京事件をめぐっては、南京市と姉妹都市である名古屋市の河村たかし市長が今年2月、事件を否定する発言をし、両市間の公的な交流が止まっている。記者会見した記念館の朱成山(しゅ・せいさん)館長は、河村氏の発言について「歴史に対して無責任な発言だ。南京市と名古屋市は初の友好都市なのに」と述べ、改めて非難した。事件の生存者は現在200人を切っているといい、生存者の李鐘さん(86)は「日本の政治家は歴史を尊重すべきだ」と話した。
南京市内では13日、デモなどの発生はなく、中国メディアの報道規模も例年並みだった。ただ、式典の終了後、記念館の敷地内でパソコンを操作していた共同通信の男性記者が、若い男に突然腰をけられた。さらに、別の中年の男が「お前は日本人か」と叫び、記者のマフラーを引っ張るなどの暴行を加えた。痛みがあるが、けがはないという。
ここまでの、緊張関係を政治家の政治的な思惑でおこなった責任はとてつもなく大きい。絶対に、こういう思惑に動かされてはならない。そして、東アジアの平和秩序の形成に、対話の関係の再構築へ、ほんとうに歩み出さなければいけない。
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