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2012/12/05

小中学生の6.5%に発達障害の可能性 4割は支援受けず

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小中学生の6.5%に発達障害の可能性 4割は支援受けず (日経新聞)

 全国の公立小中学校の通常学級に在籍する児童生徒の6.5%が、人とコミュニケーションがうまく取れないなどの発達障害の可能性があることが5日、文部科学省の調査で分かった。推計で約60万人に上り、40人学級で1クラスにつき2、3人の割合になる。しかし4割弱の児童生徒は特別な支援を受けておらず、専門家は「支援策を話し合う校内委員会などが十分に機能していない」と指摘している。
 調査は今年2~3月、東日本大震災の被害が大きかった岩手など3県を除く1200校を抽出して実施。約5万2千人の授業中や学校での行動を尋ね、報告をもとに同省が判定した。
 調査方法が異なるため前回の2002年の調査とは単純比較できないが、発達障害の可能性がある児童生徒の割合は0.2ポイント増えた。男子は全体の9.3%、女子は3.6%だった。学年が上がるにつれて減り、小1は9.8%だったが、中3は3.2%だった。
 「書く」「聞く」「計算する」など特定の分野の学習に困難を示す学習障害(LD)の可能性があるのは4.5%。注意力の欠如や衝動性などを特徴とする注意欠陥多動性障害(ADHD)とみられるのは3.1%で、知的発達に遅れのない高機能自閉症と判断されたのは1.1%だった。
 対象の児童生徒のうち、58.2%は教員がより丁寧に教えたり教卓に近い席に移したりするなどの支援を受けていたが、38.6%はこうした支援を受けていなかった。支援策を話し合う校内委員会で支援が必要とされた子は18.4%だった。
 同省は児童生徒に発達障害の可能性がある場合、個々の状況に応じた指導計画を作るなどの対応方法を示している。しかし計画が策定された児童生徒は11.7%にとどまった。
 発達障害の子供の教育に詳しい大学入試センターの上野一彦特任教授は「発達障害の可能性があるとまで判定はされなかったものの、近い問題を抱える子供は多い。こうした子たちへの支援も重要だ」と指摘している。

 これが文科省の調査結果。

 まだ、ざっと見ただけだけど、ちゃんと見た方がいい。実践の問題だけに解消してほしくない。
 小学生で7.7%、小1では9.8%という数字。よく考えておきたい。特別支援教育を文科省が掲げて、スタートしてからすでに、5年以上の月日がたつ、だけど、4割の子どもたちがその支援からこぼれおちているのがなぜなのか?当初から指摘されていたのが、十分な人の配置を含め、財政的な支援の不十分さ。さらに言えば、さまざまな発達の課題をかかえている子どもたちは少なくない。もう一度しっかり理念の確認からはじめて、しっかりした制度・体制の構築、十分な条件整備を図ることなど、しっかりすすめてほしいと思う。条約批准にもかかわる重要な問題。特特の議論などもしっかり現状をふまえてほしいなあ。

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