日韓・記憶のシナリオ ~劇作家・鄭 義信(チョン・ウィシン)~
今日のETV特集。
2012年夏、領土問題を巡って緊張が高まった日韓関係、こうした社会状況の下、あえて日韓の歴史に正面から向き合い舞台を作っている一人の「在日」劇作家がいる。
舞台「焼肉ドラゴン」、映画「月はどっちに出ている」などの作品で知られる劇作家で演出家の鄭 義信(チョン・ウィシン)さん(54歳)は語る。「在日も4世5世の時代となり、在日という言葉そのものがなくなる日が近い。日韓関係が変わりゆく時代だからこそ、見せたい、残したい物語がある」と。彼の最新作は、1920年代の朝鮮半島を舞台にした作品。韓国併合から10年がたち、その後、戦争へと歩み始める時代。日韓関係の原点を自らの舞台で表現しようという試みである。朝鮮に赴任した一人の日本人教師と半島伝統の放浪芸人の若き親方との民族を超えた交流の物語。
日韓合同公演「ぼくに炎の戦車を」は、主演 草彅剛、さらに韓国のトップスター、チャ・スンウォン。香川照之、広末涼子など日韓の実力派俳優が顔をそろえた。
「在日」として日韓の狭間で生きてきたからこそ、紡ぎ出すことの出来る鄭さんの台詞。加害者と被害者という二元論では割り切れない「何か」、そしてお互いの違いを素直に認めあうことの大切さを鄭さんは最新作に込める。
2012年夏、東京で始まった舞台稽古、そして11月3日の初日を迎えるまでの日韓合同舞台「ぼくに炎の戦車を」の製作現場に密着、日本人と韓国人の壁を乗り越え、どのように一つの作品を作り上げてゆくのか、鄭 義信(チョン・ウィシン)さんと日韓を代表する俳優たちの葛藤に迫る。
そうか、チョンさんの父親は、日本軍の憲兵だったのか。まさに、日韓のあいだで引き裂かれた体験。
これまでの彼の作品に刻まれた歴史。「焼肉ドラゴン」「パーマ屋すみれ」。
こんどは、20年代の半島を舞台にどう描いたのかなあ。
チケットがとれるはずもないけど。ああ、見たいなあ。テレビでもいいんだけどなあ。
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