ほぼ全講義を英語化する国立大…学生は「不安」
FBで知った情報だけど、これはちょっと驚いた。
ほぼ全講義を英語化する国立大…学生は「不安」(山梨大学)山梨大(甲府市武田)は2016年度までに、ほぼすべての講義でテキストを英語の書籍とし、英語で講義することを決めた。
全学的な講義の英語化は、国際教育に特化した大学を除けば極めて珍しい。専門性の高い分野では、学生への負担増も課題となりそうだ。
同大総務課によると、英語化するのは、日本文学など日本語の使用が必須な科目を除く全講義。来春から段階的に導入し、4年後をめどに完全移行する。
段階的導入には、教員が英語で指導する準備期間を確保することや、一斉導入による学生のテキスト購入費の急増を避ける狙いがある。入試でも、早ければ16年実施の試験から、全学部の2次試験に英語を課すなど、比重増加を検討する。
英語化は、前田秀一郎学長や理事、学部長など10人で構成する「グローバル化推進会議」で10月に決定。既に大学院では、一部の講義の英語化を始めており、同課は「グローバル化に乗り遅れることなく、優秀な人材を育てる環境を整えたい」と説明する。
文部科学省大学振興課によると、全学的に講義を英語化し、英語の授業だけで卒業が可能な大学は、国際教養大(秋田市)の例があるが、「ほかには把握しておらず、珍しいのではないか」としている。
山梨大は医学、工学、生命環境学、教育人間科学の4学部。同大総務課は「元々英語の方が講義を進めやすい科目も多く、英語化はしやすい」としている。
これに対し、学内の意見はさまざま。ある男性教員は「日本語の教材よりレベルが高く適切な英語教材があれば、既に使っているはず。今の学生の英語力では、4年後の移行は正直難しいだろう。特に何も変えるつもりはない」と冷ややかだ。教育人間科学部4年の男子学生(23)は「英語を重視した特色のある大学として、就職の時に有利になるかも」と話し、工学部1年の女子学生(18)は「いきなり英語になっても、授業の内容を理解できるか不安」と漏らした。
国際●●大学だとか、国際××学部でというのなら、ありうるような話だとは思うけど、地方の国立総合大学での話だ。そもそもうまくいくのか、学生はついていけるのか、教員は大丈夫かなどの問題もあるのだけれども、しかし、それいぜんに、グローバル社会への対応ということだけが、大学の使命なのか? そもそも、地方大学は地方社会に貢献することに、その存在意義がある。多様な人がいて、多様な議論がなされ、教える教員も多様で、さまざまな経歴の人がいるというのが必要なのでは。それが、こういう方向にすすんでいくと、ちょっと、想像しただけでも、なんとなくこの大学の未来が見える。うーん、これはなあ。
なんか、大学のあり方の議論もずいぶん変な方向に向かっている感じだ。
« 島根原発稼働に市民5割反対 | トップページ | 公債発行特例法案、成立確実 民自公、修正を正式合意 »
「教育」カテゴリの記事
- 体験談を積み重ねて見いだした「軍隊は住民を守らない」 平和教育の専門家、西田氏の「謝罪」による沖縄ヘイトを危惧(2025.05.10)
- 自民・西田氏の「ひめゆり歴史書き換え」発言、県議会が抗議へ 自民県連の動向注目 沖縄(2025.05.06)
- 戦犯死刑囚 スガモプリズンの日々(2025.04.26)
- あえぐ地方大、探る活路 県唯一の法学部、単科大募集停止(2025.04.23)
- 川崎市で年度当初の教員未配置122人 市民団体「解消を」訴え(2025.04.22)
「政治」カテゴリの記事
- 「日本軍は県民を殺していない」 沖縄戦を巡り参政党・神谷代表 自民・西田氏の発言に同調 青森で街頭演説(2025.05.13)
- 旧日本軍の元従軍慰安婦が死去、生存者は6人に…韓国政府「残された被害者の名誉回復に尽力する」(2025.05.12)
- 6月号ができています(2025.05.11)
- 体験談を積み重ねて見いだした「軍隊は住民を守らない」 平和教育の専門家、西田氏の「謝罪」による沖縄ヘイトを危惧(2025.05.10)
- 自民・西田議員、「歴史の書き換え」発言を削除 「非常に不適切だった」と沖縄県民に謝罪(2025.05.09)
「若者」カテゴリの記事
- 玉木雄一郎氏 日本経済復活へ“働きがい改革”提唱 「残業減らそうみたいな話だけど、私はむしろ…」(2025.05.01)
- 「玉木首相」なら即解散? 「地下アイドル」脱した党首が目指すもの(2025.04.29)
- あえぐ地方大、探る活路 県唯一の法学部、単科大募集停止(2025.04.23)
- 一部私大「義務教育のような授業」 財務省が指摘 文科省幹部は異論(2025.04.16)
- 「しあわせは食べて寝て待て」(2025.04.02)
コメント