衆院選:自民、公約に「経済成長3%以上」を明記
自民党が選挙公約を発表した。できることしかかないというが、こんなことやられたらこれはたいへんなことになる。
衆院選:自民、公約に「経済成長3%以上」を明記(毎日新聞)自民党の安倍晋三総裁は21日、党本部で記者会見し、衆院選の政権公約を発表した。「デフレ・円高からの脱却を最優先に、名目3%以上の経済成長を達成する」と明記。2%の物価上昇目標を設定し、日銀法改正も視野に政府と日銀が連携を強化して大胆な金融緩和を行うことも盛り込んだ。外交・安全保障、教育分野では、集団的自衛権行使の明確化や「国家安全保障会議」の設置、教科書検定基準の見直しなど安倍氏の持論が色濃く反映された。
安倍氏は会見で「民主党のマニフェストはほとんど実行されなかった。国民の政治への信頼を取り戻すために、できることしか書かない」と強調した。
経済政策では、政権復帰後、速やかに緊急経済対策を行い、大型補正予算を編成することを約束。経済財政運営の要として「日本経済再生本部」を新設する。
また、「日米同盟強化のもと、国益を守る、主張する外交を展開する」と宣言。沖縄県・尖閣諸島国有化を念頭に、海上保安庁の強化を盛り込んだ。自衛隊の人員、装備、予算も拡充する。民主党政権のもとで冷え込んでいる中国、韓国、ロシアとの関係改善にも取り組む。教育では「6・3・3・4制」の学制を見直し、大学の9月入学を促進する。教育委員会制度も抜本的に改革する。
一方、東京電力福島第1原発事故を踏まえたエネルギー政策では、原発再稼働の可否について3年以内の結論を目指し、10年以内に「電源構成のベストミックス」を確立するとの表現にとどめた。
報道では、経済政策に注目が集まっているようだけど、やはり気になるのは、改憲の問題(経済政策については自後日に)。当然、一つの大きな極として改憲にひっぱっていく意図が見える。「日米同盟の強化」「集団的自衛権の行使」「国家安全保障基本法の制定」「自衛隊の拡充」「在日米軍基地の再編のなかでの抑止力の強化」などの言葉がならぶ。と同時に、改憲についても提起している。公約の詳細版では、今年4月に発表し、タカ派的改憲案と酷評された「憲法改正草案」の骨子まで紹介し、さらに国会に「原案」(草案をそのまま原案にするとまでは書いていない)を提案するとしている。
「日本国憲法改正草案」の主な内容
【前文】
・主権在民、平和主義、基本的人権の尊重の三つの基本原則を継承しつつ、日本国の歴史や文化、国や郷土を自ら守る気概、和を尊び家族や社会が互いに助け合って国家が成り立っていることなどを表明。
【第 1 章天皇】
・天皇は元首であり、日本国及び日本国民統合の象徴。
・国旗は日章旗、国歌は君が代とし、元号の規定も新設。
【第 2 章安全保障】
・平和主義を継承するとともに、自衛権を明記し、国防軍の保持を規定。
・領土の保全等の規定を新設。
【第 3 章国民の権利及び義務】
・家族の尊重、家族は互いに助け合うことを規定。
・環境保全の責務、在外国民の保護、犯罪被害者等
への配慮を新たに規定。
【第 4 章国会】
・選挙区は人口を基本とし、行政区画等を総合的に勘案して定める。
・政党に関する規定を新設。
【第 5 章内閣】
・内閣総理大臣が欠けた場合の権限代行を規定。
・内閣総理大臣の権限 として、衆議院の解散決定権(国会の章に規定)、行政各部の指揮監督権、国防軍の指揮権を規定。
【第 6 章司法】
・裁判官の報酬を減額できる条項を規定。
【第 7 章財政】
・財政の健全性の確保を規定。
【第 8 章地方自治】
・地方自治の本旨を明らかにするとともに、国及び地方自治体の協力関係を規定。
・地方選挙権について国籍要件を規定。
【第 9 章緊急事態】
・外部からの武力攻撃、大規模な自然災害などの法律で定める緊急事態において、内閣総理大臣が緊急事態を宣言し、これに伴う措置を法律に基づいて行えることを規定。
【第 10 章改正】
・憲法改正の提案要件を衆参それぞれの過半数に緩和。
【第 11 章最高法規】
・国民の憲法尊重義務を規定。
教育政策も気になるところ。
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コメント
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仮に自民党が、あの維新の会と組むようなことにでもなれば、それこそ亡国ニッポンの甦り集団となって、それこそ、取り返しのつかない、とんでもない暴政に繋がって、挙げ句の果てには、一億総懺悔という愚かな過ちを引き起こす危険性は十分にあることだけは、くれぐれも留意しなくてはなりませんね。
それこそ、イスラエルではございませんが、尖閣諸島付近の海域で、中国の反日活動家と共にイスラム原理主義ハマスと同じ様なことでも仕出かして、日中関係がとんでもないことにでもなりかねないし、そうなれば地元の沖縄県民の皆様ばかりでなく、台湾の皆様までもが、ガザ地区に居住するパレスチナ住民の皆様と同じ様な悲惨な運命に巻き込まれるなんてことになりかねないと思うと、余りにも悲しいことでしか無いし、それこそまともな日本国民ばかりでなくまともな中国国民の皆様にとっても、とんだ迷惑極まりないものでしかないどころではなく、日本にとっても中国にとっても何の国益にもならないし、アメリカにとっても何の国益にもならないことでしかない事も言うまでもありませんよね。
だが、こうなったのも、今の野田総理をはじめとする民主党が自ら選択した運命でしか無いということも真実に他ならないわけだし、民主党の中でも松下政経塾よりの議員の皆様ならびにただ使い物にならない間抜け議員の皆様については、落選させるしかないことだけは言うまでもありませんが、公明党はともかくとして、自民党や維新の会については、崩壊するしか無い運命であることもまた、十分に留意して投票する必要がありますね。
投稿: asa | 2012/11/22 22:17