政権交代 - 民主党政権とは何であったのか
うーん。リベラルなイメージのある小林さんだけど、政権交代の3年間を描いた部分は、どうもね。何よりも財政危機の打開には、いずれは消費税増税が必要というのが前提になっていること、そしてアメリカとの同盟が前提になっているということ。これはちょっと。
結論は、小選挙区によって、民主主義が危機に陥っているというのは同意。そこを民意の反映される選挙制度にという提案。選挙制度が論じられているときだけに、これは大事。
だけど、一方で、実際に多数を握っている人たちが主導的に選挙制度にこのように手をつけるのかどうはかまた別。実際に、どのように民意が踏みにじられるのか、ここではもう一つ踏み込みがないと。
と同時に、なぜ、民意との乖離が生まれるのか。学歴の低い層が、経済困難を感じ、政権に不満があり、野党に投票すると小林さんは分析している。というならば、ここで、選択が揺れるのではなく、政権と民意の乖離を生まない選択への、議論の内容、過程とはどういうものなのか。同時に、学歴の高い層が、先の前提にとらわれているのならば、そこにどう接近するのか。一面的ではない世論をどう説き明かすのか。
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