日本人「慰安婦」の被害実態に迫る!―なぜ日本人「慰安婦」被害者は見えてこなかったのか―
今日は、表題のシンポジウムに行ってきた。主催は、バウラック。女性国際戦犯法廷をリードしたバウネットが、NHKの裁判後、調査と行動の組織に衣替えをしていた。その調査のテーマにえらんだのがこのテーマ。戦犯法廷でも、日本人「慰安婦」の問題はテーマになったし、その後、ボクも、このテーマにかかわる仕事をしたりもしたけど。見えてこなかったこともあるし、調査もすすんではいなかった。
「慰安婦」というものがいま問われなければならない理由は、募集の暴力的な強制性にあるのではなく、どのような実態のもとにおかれていたのかにあることは、あらためて、いま考えなければいけない論点。と同時に、日本人「慰安婦」の背景にある公娼制度と、「慰安婦」の間の実態もまた問われなければいけない。膨大な前借金、戦地への誘導…。だけど、そこでも、日本人は、朝鮮人ほかに対しては優遇される。過酷の人生を歩んでいた彼女らにとっては、「厚遇」の瞬間であったりする。何かしらの「被害者像」から出発するのではなく、ありのままの「実相」から被害というものを考える。それは、当時の法律の視点と同時に、いまの人権の視点をかさねあわせながら。
くり返される、「慰安婦」を否定する言説に、対して、ほんとうにこの問題の精算にむけて、未来にむけた議論をしているんだろうなあと何となく思った。で、刺激になった。
西野さんの話はもちろん、はじめて話を聞いた小野沢あかねさんの話もよかった。
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