シリーズ チェルノブイリ原発事故・ 汚染地帯からの報告 「第1回 ベラルーシの苦悩」
うーんと考え込む。
1986年4月に起きたソ連のチェルノブイリ原発事故で国土の4分の1が放射性物質に汚染されたベラルーシ共和国。原発からの距離が15キロから80キロの範囲に位置するホイニキ地区(日本の郡に相当)はその大部分が汚染地域となり多くの村人が故郷を離れざるを得なかった。(注:ベラルーシで汚染地域と呼ばれるのはセシウム137で、1キュリー/平方キロメートル=37000ベクレル/平方メートル以上のエリア)
しかし農場長(村長に相当)のニコライ・サドチェンコさん(65)は村に残り、この26年間、放射能汚染と格闘しながら農業の再生に取り組んできた。一方汚染地域から避難した人々の中には、故郷を失った悲しみや移住先での差別にいまも苦しんでいる人が少なくない。故郷で死にたいと、全村避難した村に戻って暮らす老人たちもいる。
事故から26年、ベラルーシの人々はどのように放射能汚染と戦ってきたのか。農業再生に取り組んできたニコライさんと故郷を失った移住者たちの今を取材した。
福島の人々の思いについて考える。先日、福島市の意識調査があった。避難している人は「戻らない」という思い。「放射能に関する市民意識調査」がこれ。
福島市では今も7000人以上が市外へ避難しているが、「できれば戻りたい」が39・5%だったのに対し、「戻りたくない」(27・2%)、「できれば戻りたくない」(18・8%)だった。「原発事故がきっかけで離れて暮らすようになった家族がいる」は61・5%に上り、再び一緒に暮らせる見通しについては、71・3%が「立っていない」となっている。
もう一つ。ベラルーシでは、ソ連の示した基準に抗して、年間1~5mSVの地域に「避難の権利」を明記した。チェルノブイリの被曝者の健康被害は、5mSV以上では明確なのだと聞いているけど。この1~5mSVの地域も、さまざまな問題がうきぼりになっている。福島市もこういう地域が多い。そして、わが町も、ホットスポットとして、そういう地域に含まれる。
日本の政府は、その問題にいまだ向き合わない。ボクらも、もっと声をあげなければいけないのだ。そう痛感させられる。
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農業再生に取り組むニコライさんの様な方々もいれば、住み慣れた故郷を離れて暮らす方々の、様々な苦悩というのは、あの中曽根大震災という大惨事による福島県民の方々の苦悩と、共通するものがあるし、このベラルーシの方々にとっての取り組みというのは、福島県民の皆様についいては、一つの教訓にもなるし、励みにもなるし、日本としては、福島県民に対して、こうした苦悩に正面から向き合い、幾らでもそれに応えてあげる様にする必要はあるし、本来なら、幾らでも出来て当然のことですよね。
それなのに、「福島第1サティアン」等と言ってしまう何処かの政治家なんかは論外でしか無いのは当然ですが、「死の街」と言う表現の方が、まだ少しは許されるところはあるし、逆にこうした福島県民の皆様からすれば、それこそ、騙されたふりをすれば、日本政府に対して、「住み慣れた故郷を死の街にして、ふざけるな!この原子力ムラの馬鹿野郎!お前らこそ日本からとっとと出て行け!」と言うくらいの物凄い怒りを幾らでもぶつけても構わないだけですよね。
それなのに原発再稼働をさせるなんてこと自体も、常識では考えられないし、アメリカにしても、スリーマイル島の原発事故を引き起こしたこともあることを思えば、その周辺地域の住民の皆様にとっての様々な思いというものも、ベラルーシの方々と共通するところもあるし、福島県民の皆様とも共通するところもあるのでは無いでしょうか。
ところで、原発から出る使用済み核燃料や放射性廃棄物の処理については、こうしたロシアやアメリカにおいては、どのように取り組んでいるのかということは、大いに気になるし、日本にとっては、これも一つの教訓として、幾らでも取り組んで行くしか無いことも当然ですが、そもそも原子力の平和利用等と言って、「絶対に安全だ」等と言う安全神話そのものが、単なる詭弁でしか無いし、それにより原発反対派を封じ込め、国民を騙してきたこと自体も、大いに反省しなければならないし、これまで原発を推進してきた勢力にとっては、場合によっては、自らの命で、その代償を払って頂く必要はあるし、国民全体としては、皆で、その痛みや悲しみを分かち合い、幾らでも身を縮めながら、そっと静かに生きて行くことで、これを乗り越え、原発も原爆と同じで人類にとっての最大の過ちに過ぎないと言い切っても当然だし、原発なんかに無くても生きて行くことができる分けだし、核武装なんかしなくても生きていける国だって数多くある訳だし、世界中の全ての国々の中では、核兵器や原発を持っている国の方が、極一部に過ぎないと思えば、日本は、そうした極一部の国々とは、そっと静かに離れて、核兵器も原発も一切持つことなく、そっと静かに生きて行くことで、共に幸せに暮らして行くことが出来る様な国にしていくことこそが、こうした福島県民の皆様をはじめ、ベラルーシの方々や、スリーマイル島周辺の地域の方々の思いにも応えてあげることに繋げて以下なくてはならないし、そうすることで核兵器も原発も、世界中から一つも消えて無くなって行くことで、行き着く先は、全人類が一つの絆となって、世界経済を共に支え合い、助け合い、分かち合いながら、共に幸せに暮らして行きましょう、というメッセージに繋がって行ける様になれば、これだけを大いに誇りとすれば、もうこれだけで十分では無いでしょうか。
投稿: asa | 2012/09/17 08:32