教育と福祉の出会うところ 子ども・若者としあわせをひらく 合評会
今日は、竹内塾の表題の合評会に行ってきた。
実は、この本について、先日、職場の先輩と、少し、やりとりをしたことがある。ここで対象となっている若者は一般的なものなのかどうかということについてが第一の議論だった。
ボクは、社会の変化・発展のなかで、「若者をとりまく文化が変容している。ここに新自由主義の社会の広がりが多い被さって、若者の困難をつくりだしているように感じる。そのときに、ケアという視点が大事になるというのがボクの意見です。
若者の困難は多層的で、個別多様です。そのときにケアが大事なのは、生活を支えるという視点なような気がするからです。そういう意味で、この課題は若者全体の問題だと思います。多様なだけに、脇におかれがちなこの課題をいかに意識化するのか。やはり個別に若者とともに、若者が安心して生きていく、たたかっていくことができる空間を、若者の手でつくるのを支えるということなんでしょうけど。」というような意見を書いた。いきづらさを焦点に、この本を論じた、S先生の評価にちょっと近いかもね。
個体化、個人化がすすむ社会に、そういう個人を縁辺化する新自由主義改革のもとで、いまの困難が集積しているなら、その困難は、個別的で、個人にそくして考えなければいけない。竹内先生が言うように、それが、憲法13条の個人の尊厳であり、幸福追求権なのだと思う。そのような人間関係の、どう紡いでいくのか。
いまの学校は、そういう子どもの困難とあまりにも無縁の位置にいる。そこから出発して、どうすれば教師ががんばれるのか、どうしればそういう関係をつくっていけるのか、言い換えれば、当事者はどような関係性のなかで歩んでいけるのか。そんあヒントを集めているような本なんだろうなとも今日は思った。
議論もおもしろかった。個人に即することと、社会的なとりくみと。当事者がそうすれば、そういう支援と出会えるのか。相方も参加して、夕食を食べながら、結構、長く、つっこんだ議論。わが夫婦はこういう会話しかないのかなあ(苦笑)。という1日だった。
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