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2012/09/20

我が国の生存権保障水準を底支えする生活保護基準の引下げに強く反対する会長声明

 情報のクリップです。日弁連の会長声明。

我が国の生存権保障水準を底支えする生活保護基準の引下げに強く反対する会長声明

 政府は、本年8月17日、「平成25年度予算の概算要求組替え基準について」を閣議決定した。そこでは、同月10日に成立したばかりの社会保障制度改革推進法(附則2条)において、「給付水準の適正化」を含む生活保護制度の見直しが明文で定められていることを受け、社会保障分野も聖域視せず、生活保護の見直しをはじめとする合理化・効率化に最大限取り組み、極力圧縮に努めることが明記されている。
 一方、生活保護基準については、2011年2月に設置された社会保障審議会生活保護基準部会において、学識経験者らによる専門的な検討が続けられているが、厚生労働省が本年7月5日に発表した「『生活支援戦略』中間まとめ」では、「一般低所得世帯の消費実態との比較検証を行い、今年末を目途に結論を取りまとめる」ものとされている。そして、同省が公表している平成25年度の予算概算要求の主要事項には、生活保護費を抑制するための「生活保護基準の検証・見直しの具体的内容については、予算編成過程で検討する」と記載されている。
 これら一連の事実から、本年末にかけての来年度予算編成過程において、生活保護法8条に基づき生活保護基準を設定する権限を有する厚生労働大臣が、生活保護基準の引下げを行おうとすることは必至である。
 しかしながら、言うまでもなく生活保護基準は、憲法25条が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」の基準であって、我が国における生存権保障の水準を決する極めて重要な基準である。生活保護基準が下がれば、最低賃金の引き上げ目標額が下がり、労働者の労働条件に大きな影響が及ぶ。また、生活保護基準は、地方税の非課税基準、介護保険の保険料・利用料や障害者自立支援法による利用料の減額基準、就学援助の給付対象基準など、福祉・教育・税制などの多様な施策の適用基準にも連動している。生活保護基準の引下げは、現に生活保護を利用している人の生活レベルを低下させるだけでなく、市民生活全体に大きな影響を与えるのである。
 このような生活保護基準の重要性に鑑みれば、その在り方は、上記の生活保護基準部会などにおいて純学術的観点からの慎重な検討を踏まえて、広く市民の意見を求めた上、生活保護利用当事者の声を十分に聴取して決されるべきである。同部会の学識経験者らが真摯な検討を行っているさなかに、財政目的の引下げありきで政治的に決されることなど到底許されることではない。
 そもそも、厚生労働省は、低所得世帯の消費支出と生活保護基準の比較検証を言うが、こうした考え方は、生活保護基準部会が正式に採用したものではない。平成22年4月9日付けで厚生労働省が公表した「生活保護基準未満の低所得世帯数の推計について」によれば、生活保護の捕捉率(制度の利用資格のある者のうち現に利用できている者が占める割合)は2割ないし3割程度と推測され、生活保護基準以下の生活を余儀なくされている「漏給層(制度の利用資格のある者のうち現に利用していない者)」が大量に存在する現状においては、低所得世帯の支出が生活保護基準以下となるのは当然である。これを根拠に生活保護基準を引き下げることを許せば、生存権保障水準を際限なく引き下げていくことにつながり、合理性がないことが明らかである。
 2007年11月30日にも、当時の舛添要一厚生労働大臣が基準引下げを明言するという今回と同様の動きがあった。このときは、低所得世帯の消費水準と比較するという考え方に対して、当連合会を含む国民各層からの強い反対意見が沸き起こり、当時野党であった民主党も強く反対をしたことから、政府は引下げを断念したという経緯がある。
 よって、当連合会は、来年度予算編成過程において生活保護基準を引き下げることに強く反対する。
                                         2012年(平成24年)9月20日
                                          日本弁護士連合会
                                                   会長 山岸憲司

 うーん、いろいろ言いたいなあ。

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コメント

この問題の本質的、根本的な問題は、何といっても「生活保護基準が下がれば、最低賃金の引き上げ目標額が下がり、労働者の労働条件に大きな影響が及ぶ。」ことにあることは言うまでもありませんよね。
そもそも、最低賃金が生活保護基準を下回る様な状態では、多くの生活保護受給者が、働く意欲を喪失させてしまうだけのことだし、それが結果的に、日本経済を衰退させ、惨めな思いをするだけのことですよね。
そうであるならば、生活保護基準を例えば年収300万円程度にまで引き上げ、これを最低賃金の引き上げ目標とすると同時に、支給額の上限とすれば良いだけのことですよね。
ただ、そうなるとその財源について、それこそ年収で1000万円を超える高額所得者より、幾らでも課税強化し、さらに社会保険料の負担も幾らでも重くすれば良いだけのことだし、法人税についても、それこそ財界に対して、幾らでも騙されたふりをすれば、大企業に対しての法人実効税率を80%に引き上げ、社会保険料の企業負担も幾らでも重くすることになっても構わないのだし、その分、中堅企業や中小企業に対しては、法人実効税率を引き下げ、社会保険料の企業負担も軽減してあげることを通じて、少しでも雇用拡大に結びつくことが出来る様にすれば、TPPに参加してあげる様にすれば良いのだし、消費税なんか増税するよりも最優先にこれをやるべきだし、更に言えば、日本が脱原発に向かうことで、電力料金についても大企業に対してだけに幾らでも値上げさせると共に、国民全体で喜んで節電に協力してあげると同時に、必要としているところに、電力を廻してあげる様にすれば良いのだし、無駄な消費を抑制し、喜んで地味で質素な生活を送ることで、高級外車やブランド思考の様なものには一切、相手にしなくても良いのだし、責めてもの愛国心というものがあれば、富裕層が自ら、「もっともっと、幾らでも課税し、社会保険料の負担も増やして下さい」と言ってあげる事ぐらい、出来て当然のことだし、そうすることで、国民全体で、収入が増えれば増える程、喜んで税金や社会保険料を払ってあげると共に、少しでも余裕が出てくれば、借金の返済に廻してあげたり、そっと静かにお金を溜め込む様にして、家族と共に、ただひっそりと幸せに暮らして行くことが出来る社会となれば、もう此れ程喜ばしいことはございませんよね。
そうすれば、富裕層にとっては、稼げば稼ぐほど、ただ、ひたすらに税金や社会保険料を、幾らでもたくさん払ってあげることだけを大いに誇りとすれば良いのだし、生活保護受給者の皆様におかれましても、少しでも収入が得られる様になれば、その分、生活保護支給額を喜んで減らしてあげると共に、「どうぞ他にも生活に困っている人達がいれば、そちらに廻してあげて下さい」と言ってあげる様にすれば良いだけのことですよね。
国家としては、これを有難く受け止め、原子力ムラの様な、既得権益ばかりを優先する特殊法人をはじめとする共同体を幾らでも崩壊させることで、財政赤字を少しでも減らして行けば良いのだし、大企業や富裕層からの税金を、生活保護をはじめとする底所得者に廻してあげることで、富の公正な再分配を齎し、社会保険料の収入の全てを、怪我や病気等にかかった人達に廻してあげる様にすれば、医療費は無料化し、人間ドックや健康診断にも適用するようにすれば、健康で医者に掛かる必要がない人は、ただひたすらに社会保険料を喜んで払ってあげることで、怪我や病気の人達を支えてあげることだけを大いに誇りとすれば良いのだし、そうすることで、社会は幾らでも良くなり、変な騒ぎも無く、犯罪も減り、自殺や、その原因にもなるいじめも減り、もう幾らでもひっそりと静まり返った社会となっても、活力は衰えず、極めて良心的な中堅企業や中小企業を中心に、安定した収益を確保し、付加価値の向上により利益を拡大させ、それをそこで働く従業員の皆様に還元し、雇用拡大や新たな産業育成等に結びついて行くことで、税金や社会保険料の収入も増え、生活保護等の予算を減らすことによって、財政赤字の削減と財政規模の縮小に繋がると共に、地道ながらも安定したプラス成長を齎すことが出来れば、為替は幾らでも円高となり、株価なんか幾らでも下落させて安定化させることで、資源や原材料等のコスト削減と量的縮小により経済規模を幾らでも縮小させることで、日本は、もう喜んで二流国に転落することになっても構わないのだし、それが逆にデフレを克服し、地道ながらも緩やかなインフレを齎して行くことにもなって、国際社会の中での相対的地位を低下させることにより、先進国の地位も低下させ、その分、途上国の地位を少しでも向上させてあげることで、先進国と途上国との経済格差の縮小に繋がれば、日本国内では、強欲な富裕層や大企業と、不正受給等をはじめとする身勝手な貧困層ならびに、強欲な富裕層や大企業にしがみつくことしか出来ない間抜け会社や間抜け社員に対しては、幾らでも騙されたふりをして、他国に追い払うための外交カードに利用して、日本から、さっさと放り出して、全人類から、幾らでも騙されたふりをされて揺さぶられ、悲惨な目に遭うことになっても自明のことでしかないのは、何とも皮肉なことですが、「どうぞ二度と日本には帰って来なくても構いませんから、そっと静かに滅びて下さい」と言って送り出してあげれば、国民全体で、日本経済を共に支え合い、助け合い、分かち合いながら、共に幸せに暮らして参りましょう、ということが国境を乗り越え、全人類が一つの絆となって、世界経済を支え合い、助け合い、分かち合いながら、共に幸せに暮らして参りましょう、というメッセージを誇りを持って発信して行くことにすれば、日本が二度と変な戦争に巻き込まれることもないし、対米従属をそっと静かに離れつつ、これを乗り越え、そっと静かに自立した心豊かな外交へと深化して行くことが出来る様になれば、何も言うことは無いし、此れ程素晴らしいことも無いし、もう、これだけが何よりのことでは無いかと、つくづく感じますし、それで良いのでは無いでしょうか。

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