教師の危機と希望 いま教師であることの過酷と希望
今日は午前中から、教科研大会。表題の分科会。まず90分、50人の参加者の自己紹介。ほんとうにしんどさを抱えた教師の語りに胸がつまる。
続いて、久冨先生の、静岡の新採教員自殺裁判の判決の分析。ちゃんと判決を読んだのははじめてだったので、とても勉強になりました。やっぱり公務労働の過労自殺についての判決は遅れていて、ストレスの評価なども、一般に想定される範囲のなかでもっとも弱い人を基準にした判決の意義や意味は大きいんだろうなあ。多くの犠牲のうえにかちとった法曹の変化は、いまだ学校にまでおよんでいない。こころしなければとも思う。
そして、午後はまず、大阪の報告。前全教委員長の山口隆さんと、つれあいの妙子先生。やっぱり大阪は父母と教員の距離が近く、むすびういて、したたかにたたかっている。もちろん、メディアを背景にまだまだ圧倒的に橋下は強い。だけど、多数にはなってなくても、この運動はきっと未来をひらく。なによりも、橋下のやることは子どもにとっても、親にとっても、教員にとっても、その思いを踏みにじることになるのだから。そのことを痛感させられる、妙子先生の実践。子どもを理解しようとするから、そしてその子どもを丸ごとうけとめようとするから、信頼が生まれる。その子ども理解には親の協力、親への共感抜きにはない。それが、難しく言えば参加と共同ということか。
さらに続いて、滋賀と東京の若い先生の希望にあふれた報告。教育は子どもと教師による取り組みだから、教師の成長は子どもともにしかないということを痛感させられる。まっすぐに子どもと共感し合いながら、そのことを若い仲間のなかで大切にされながら、その背景それをがばむ背景などを学び、さらに子どもとの関係を培う滋賀の先生。子どもとのゆったりした関係を大切にしながら、一方で、実際の子どもの様々な面との葛藤やそれにかかわっれの親との関係に悩みながら、それでも子どもの姿に近づこうという東京の先生の実践。その感性と子ども観、子ども理解。
東京のやり方って言うのは、そういう教師としての成長や、ありようの基礎を奪うような、もっとも教育のあり方に遠いものであることを痛感させられる。大阪もたいへんだけど、実際には、東京の実際は気になる。
それでも教師たちは育つ。妙子先生の年輪のすごさ。だけど、若い先生は、そのそも、自身も、親も、個別化孤立化するなかで、人と人との協同をつくらなければいけないという難しさがある。年輪の知恵を借りながら、きっと若い先生は、さまざまな行政の抑圧に抗しながら、新しい教育のあり方を模索し、探していくのだろうなあ。その希望を感じさせてはくれる若者たちがいるよなあ。
やっぱり若い先生といっしょにいまの教育については考えないとなあ。
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