ネット中傷無関係女性被害 「顔見えず恐怖の日々」 大津いじめ自殺
いろいろ考えさせられてしまう。
ネット中傷無関係女性被害 「顔見えず恐怖の日々」 大津いじめ自殺(東京新聞)大津市の中二男子生徒が飛び降り自殺した事件で、いじめたとされる同級生の母親と間違われた大津市の女性(65)が、インターネットで中傷され、脅迫状も受けたことが分かった。女性は本紙の取材に応じ、「相手の顔は見えず声も聞こえないだけに、よけいに恐怖を感じる」と語った。
ネットの書き込みを知ったのは今月八日。「大変なことになっている」との親族の電話でパソコンを開くと、自分のフルネームと会長を務める女性団体の名称がネットの掲示板にあふれていた。「人殺し」「クズ人間」などの言葉も並ぶ。「足腰が震えて立っていられなかった」
女性に中学生の子どもはいないし、事件の中学校とは別学区に住む。いじめたとされる同級生と同姓というだけ。翌朝には、この女性団体を担当する市役所の部署にも抗議電話が殺到。市役所や自宅などに「人殺しの母親」「顔に濃硫酸をぶっかける」と手紙やはがきが届いた。
警察へ行き「ネットから誤った情報や書き込みを消してほしい」と訴えるが、削除は自分でやるしかないと説明された。「どうしたら消せるのか、それしか頭になかった」。総務省の相談センターへ電話したり、大津地方法務局人権擁護課に出向いた。「削除すると、再びネット上で反応する場合もある」との法務局の助言で様子を見ることにした。
「電話が少なくなり、いったんは大丈夫と思っても、新たな手紙が来ると再び恐怖が襲ってくる」。今も夜の外出を控え、「一人で家にいると怖くて、ドアに突っかい棒をしている」とおびえた表情で話す。
女性は二十日にあった女性団体の会合で体験を語り、「ネット情報の危うさを子どもにしっかり教えたい。いいかげんな書き込みは大変な被害を巻き起こすことを理解してほしい」と呼び掛けた。…
いじめに怒る人、憤る人は、善意から出発する。だけど、それが犯罪の連鎖を生む、というが憎悪の連鎖を生む。怒りの感情は、冷静に事実を確認する作業を困難にしてしまう。それがいじめでもあるのに…。
マスコミの否定的役割も大きい。問題の質からいっても、大人社会が成熟していくような議論をリードすべきであるはずなのに。それは、実は、この社会は、この問題を真正面からうけとめる経験の蓄積をしてこれていないという証だろうなあ。
事態は、ネットという媒体であたらしい展開をする。その新しさと、でも実は古い課題と両方があるんだと思うなあ。
特効薬などないんだから、ボクらがちゃんと向き合うしかないんだろうから。
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