20年間の水曜日
副題には、日本軍「慰安婦」ハルモニが叫ぶゆるぎない希望とある。著者は韓国挺身隊問題対策協議会常任代表のユン・ミヒャンさん。彼女とは、一度お会いしたことがある。正確に言うと、懇談をした人についていったのだけれども。そんあこともあって、挺対協のメールニュースは送られてくるのだ。
だからとても読みたかった本。1年ほど前に出た本だけど、できれば1000回目の水曜デモまでに読みたかったけど。
内容的には、この日本軍「慰安婦」の問題の基本がきちんとつまっている。名称の問題からはじまって、少女たちに何が起きたのか、その彼女たちが送った戦後とはどういうものだったのか、真実を明らかにするために活動した支援者の先駆的な動き、そして金学順さんからはじまった告白、たたかい。ここが一番感動的。そしてなぜ問題が解決しないのか。日本政府の不道徳な欺瞞を告発する。そしてこの問題が本質的には戦時性暴力の問題であることも明らかにしている。
随所に写真と、ハルモニの絵と、そして彼女たちの声がかかれていて、胸にせまってくる。日本におけるたたかいについてもちゃんとしっかり、ふれられている。とてもいい本だし、ほんとうは日本でこんな本がたくさん読まれたらいいなあと思わざるをえないのだけどなあ。
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