新採教師の死が遺したもの 法廷で問われた教育現場の過酷
つらくなる。胸がしめつけられる。なくなった木村さんの残した記録を読みながら。なぜ彼女は死ななければならなかったのか?
どこの職場だって若い人との世代間ギャップがある。ボクだって、若い人への不満はある。「プロ意識がない」とかね(笑い)。もともと、若い人の成長というのは、共通した課題である。今の社会特有の難しさもある。だけど、日本の社会というのは若い人を育てるのが下手な社会であると思う。
だけど、学校でおこっていることは、こうしたこととは少し違う。もともと、日本の職場は、異論を発言しにくい雰囲気がある。そういう上意下達が強い。だけどシステムとしてがちがちになり、そこに競争至上主義、管理至上主義という価値観によって固められていく。そのなかで教師たちは。苦しむ教師の声は、聞こえない。
いま子どもたちに大きな変化がある。家庭の生活がしんどくなるなかで、特別な教育的な課題をもつ子どもたちもふえている。そうした子どもを前に、たじろき悩む教師たち。なぜ、そこに支援が届かないのか。ガチガチの職場は、困難を乗り越えられない教師たちへの”冷たい視線”がある。そうした職場で肥大化する自己責任論。
子どもは幸せか? たぶんもっと甘えたかったAくん。うん、子どもたちのとって、若い先生は、それだけで、魅力なんだ。そういう若い先生の存在をもっと大事にする。いるだけで大事なんだ。そして、支援する。どうして、そういうことができないのか。苦しみ続けなくていいんだよ。――地裁の判決は、弁護士たちはそう訴えかけている。
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