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2012/06/07

若者に投資しない社会は没落する ――熊野英生・第一生命経済研究所 経済調査部 首席エコノミス

 今日、ちょっと話題になっていた論評。

若者に投資しない社会は没落する――熊野英生・第一生命経済研究所 経済調査部 首席エコノミスト

 企業は、どんどん若い勤労世代に賃金分配をしなくなっている。20歳代以下の勤労者に配分した雇用者報酬総額は、1999年に55兆円だったと推計されるが、2011年には37兆円にまで減ってしまっている(▲39%減、図表1参照)。
 この間、雇用者報酬は、総額で▲9%ほど減額されているが、配分率自体も1999年の20.4%から、2011年の15.1%へと大幅低下している。
 このデータ解説を聞いて、若者の人数が減っているので、20歳代以下に配分した報酬額が減っていても仕方がないと考える人は多いだろう。本当にそう考えてよいのだろうか?
 筆者は、実はその点こそが大問題であると考える。なぜ、人数が少なくなっているのに、同額の人件費を分かち合わないのか。人数が少なくなった分だけ、1人当たりの分配金を引き上げることでは、何がいけないのか。
 思い出してほしいのは、2006~2009年に団塊世代がリタイヤして、企業が支払う総人件費は大幅に軽減されたことだ。筆者の計算では、企業が2005年に支払っていた50歳代の人件費は65兆円だったのが、2010年に58兆円へと▲7兆円ほど軽くなった。だが、▲7兆円は他の年代の報酬に分配されることなく、単なる総人件費の削減で終わった。…

 若者の貧困化、ワーキングプア化がもはや、だれが見ても、事実。こうしたワーキングプアの広がりが日本経済をダメにしているということも。
 論評は続く。●なぜ、1人当たりの人的投資を増やさないのか、また●採用抑制は人的投資の抑制でもある、と。
 そして、人口減少と共に、人に宿ったスキルの総量が減衰する日本、 労働力が余剰なのに、スキルのある労働者は恒常的に不足と指摘する。一方で、「正社員として育成された若者は、就業年数を重ね、仕事能力を高めることで、結果的に所得水準を上げていく。日本経済全体では、勤労者がその所得を拡大させたとき、消費水準が増えて経済成長を果たせる。そして、社会保障システムも充実できる。経済成長のために最重要なのは、人口増加率そのものではなく、勤労者が身につけたスキル(人的資本)の総体が発揮するパフォーマンスなのである」と。

 もちろん、これは若者だけではなく、日本の雇用政策全体について考えなければいけない問題だ。だけど、集中的にここにあらわれている。よーく、議論していい問題だと思うなあ。

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