大震災と子どもの貧困白書
「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワークの二冊目の白書です。大判で持ち歩けないのが難点ですけど(苦笑)。たっぷり読み応えがあります。
「つなみはどろうぼうだ 私のたからものをぜんぶもっていったよ」――東日本大震災は、子どもたちと家庭の生活を新たな貧困を生みだしました。しかし、復興への取り組みは、もともとの日本の社会保障の脆弱さとあいまって、子どもたちの貧困を置き去りにし続ける現状が残されています。同時に、大震災は、もともと困難な生活を強いられていた人たちをさらなる苦境にさらしています。とりわけ、被災の地には、過疎が広がり、地域の衰退がすすんでいたところが少なくありません。しかし、政治はそのことに十分目を向けてこなかったのです。
今いっそう格差が広がり続け、「過去最悪」となった子どもの貧困率一五・七%の実態に迫ります。もちろん、震災後の貧困の全容は、本書で語りつくされているわけでは決してないし、まだ可視化されていない問題が少なくはありません。しかし、本書にはその当事者の声、実態と、子どもたちに向き合う支援者たちの取り組みが集められています。「どんなときにも、どんな子どもたちにも、育ち、学び、暮らすことを保障するセーフティネットを」。そういう政治の実現を急ぐとともに、私たち自身が子どもたちに向き合い、よりそいたいと、そう痛感させられるのです。
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