シリーズ 貧困拡大社会(3) 生活保護世帯の子どもたち
ハートネットTVから。
3月末、神奈川県と首都大学東京が行った生活保護に関する調査の結果が発表された。最も注目を集めたのは生活保護世帯の子どもの実態について。生活保護世帯を支援するケースワーカー700人に聞き取りをしたところ、94パーセントが「貧困の連鎖」を実感していると答えた。
病気や障害など困難を抱えて貧困に陥った親が、社会との接点を失い、孤立していくことで、必然的に子どもも外の世界とは隔絶された環境に置かれる。さらには家族間のコミュニケーションもなくなり、対人関係のスキルも育たず、学力も低下し、社会から取り残されていく。こうした“貧困の連鎖”が貧困率上昇や生活保護受給者の急増につながっているというのだ。
神奈川県では、こうした連鎖を断ち切ろうと、全国で初めて「子ども支援員」という制度を設けた。生活保護世帯の子どもに直接アプローチし、子育てや進学などの相談を受けることで貧困の連鎖を防ごうというのだ。
番組ではある福祉事務所が受け持つ、生活保護世帯の親子を取材。厳しい貧困の実態と子どもへの影響を見つめる。
ハートネットになって、ずいぶん番組の質が落ちたといわれているけどねえ。たしかに、今回も、もう少し、分析的であってほしい。それに、子ども支援員という仕事も、たぶん排除された子どもたちにとって、大事な関係性という点で、どこまで役割を実態として果たせているのか、どこまで専門性が担保されているのか、番組ではよくわからなかったし。
だけど、ある家庭の11歳の子どもの実態をていねいに取材していた。そこは共感。それが子どもの貧困という点で、長いスパンで、どういうことのなのかなどの分析というか、そういう議論をしないと深まらないなあとは思うけど。
ちゃんと議論しなくっちゃ、ちゃんと考えなくっちゃ。貧困が、広がっているのに、政治的には後景においやられようとしているときに、こういうシリーズをするという意欲は買うけどねえ。もっと、いろんなコメンテーターをだしてほしいなあ。
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