不屈 瀬長亀次郎日記 第一部 獄中
実は、買ったまま、ちゃんと読んでいなかったんだ。だけど、今年は、復帰40周年だから、それまでに読んでおこうと思って読み始めると、これが無茶苦茶面白い。この1巻は、1955年から56年。人民党事件で、獄中にあった時期が中心。この事件は、ちょうど、沖縄が、米軍の銃剣とブルドーザーで土地をとりあげられ基地が拡張されていた時代だ。宜野湾の伊佐浜、そして伊江島。その事件は、今度は由美子ちゃん事件という沖縄の歴史にとって忘れることができない事件へと続いていく。
この日記は刊行されるにあたって、歴史研究者などによる解説、関係者の証言、そして、アメリカ側の一次資料が添えられているのが特徴。ここにも発見がある。これらの事件の流れの中で、沖縄の良識ある人々は何を考え、感じていたか、そしてそのことをいかに米政府と米軍がおそれていたのか、そうした人民のたたかいにこの党と瀬長のたたかいがいかに結びついていたのかは、いまからもとても学ばされる事実である。問題の本質を見極めることの大切さ。うーん。
瀬長と家族などもいろいろ微笑ましいけれどね。だけどそこにも、時代が必要としたたたかいの姿がある。獄中のできごともまた、その人となりも知れる。医者たち、刑務所の職員たちの動きもまた、沖縄の歴史を感じさせる。
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