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2012/04/01

熊本の赤ちゃんポスト 利用実態など報告 市の専門部会

 そもそもの報告書をめぐっては、さまざまな意見が出されている。そして報道もわかれている。とても難しい問題。

熊本の赤ちゃんポスト 利用実態など報告 市の専門部会(朝日新聞)

 親が育てられない子どもを匿名で預かる慈恵病院(熊本市)の赤ちゃんポスト「こうのとりのゆりかご」について、医師や有識者らで作る同市の専門部会は29日、利用実態や問題点を報告書にまとめ、公表した。留学や仕事を理由とした安易な利用があったとする一方、子どもが出自を知る権利を保障するため、親の実名化を前提とした預け入れ方法の検討を求めている。
 ゆりかごをめぐっては、熊本県の検証会議が2007年5月の開設から09年9月末までの実態をまとめている。専門部会はその後から昨年9月まで2年間の状況を中心に検証した。
 報告書によると、開設から昨年9月までの約4年半に預けられた子は男子40人、女子41人の計81人。主な検証期間とした2年間に預けられたのは男子12人、女子18人の計30人で、このうち26人の親がわかった。
 26人について預けた理由(複数回答)で最多だったのは「生活困窮」と「未婚」で各9人。だが、仕事や留学といった理由もあったとし、「不安や葛藤が見られない、自己都合による利用と見なされる事例が出ている」と安易な利用への懸念を示した。
 ゆりかごの匿名性については、「母子の緊急避難として機能している」と評価しながらも、子ども自身が出自を知る権利を考慮し、実名化を前提とした上で秘密を守る手法を検討する必要があるとした。
 安全性についての指摘もあった。へその緒を自分ではさみで切ってひもで縛ったり、車中で出産したりして預けに来た人もいたとし、「子どもの命に関わる事故が起きても不思議ではない事例が数多く見られた」とした。
 幸山政史・熊本市長は「安易な預け入れや安全性について(09年の県の検証会議より)厳しい評価と受け止めている。報告書をふまえ、病院と一緒に考えていきたい」と話した。…

 いろいろなケースがある。だけど、やっぱりショックなのが時事通信が報道していた例。自宅で出産し、へその緒をはさみで切ってゴムで縛ったなど、生死に関わる危険な状況で生まれた例が紹介されているという。さらに、報告書では、これまでに預けられた乳幼児81人のうち、3割が自宅や車の中で生まれていたという。母親が周囲の誰にも相談できずに預け入れたとみられる例は、少なくとも8件あったという。家族が妊娠に気付かないまま一人で出産した例もあり、母親の孤立が浮き彫りとなっている。父親が妊娠を知らない例や、知っていても何も支援しなかったり、出産後連絡が取れなくなったりする例もあるほか、父親がポストの利用を勧めるなど、父親の無責任さが預け入れにつながった例が目立ったのも特徴。さらに、このほか、出産すれば生活保護や母子家庭などに支給される児童扶養手当が打ち切られると考え、預け入れた例も複数あったというのだ。
 もちろん、いろいろな例がある。安易なあずけいれもあることも事実だろうけれども、さまざまな困難があって、子どもの安心や安全を保証できない状況のもとで、どのような社会的支援があれば、その安心・安全が確保できるのかという重い課題は、やっぱりつきつけられている。ここから考えなければいけないことっていうのも大きいのだと、考え込む。

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