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2012/04/19

自治体ポピュリズムを問う

Phpthumb_generated_thumbnailjpg  いまやメディアでは、国政進出をねらう橋下徹大阪市長の話題でもちきりだ。だから本書は、名古屋、大阪と続いた、自治体におけるポピュリズム的手法を分析したもので、時宜にかなったものとなっているのだけれども…。ただ、一方で、ぴたっとこないところもある。
 それはなぜかと考えていると、こうした手法そのものがマッチポンプのように次々と扱う話題を変えていく。当初は、議会と敵対的だった首長が、いまでは議会の多数を背景に「改革」を奏でる。教・職員を攻撃の対象にした議論から、今では決められない国政のあり様に向かう。どんどん焦点が移動するからだろうなあ。
 だけど 問題はそれが住民(国民)を幸福にするのかだ。そういう点では、もっともっと橋下流の新自由主義とはどういうものかにせまらないといけないのだろうなあとも思う。同時に、なぜ、国民と敵対する政策が「民意」のなでおしすすめられるのか。その手法の秘密だ。植松論文はなかなかおもしろかったけど、この問題はむずかしい。だけど、実は、橋下政治は、政策的なねらいの一貫性よりも、政治動員という手法の側面のほうに特徴があるようにも思えるところがあるのだ。しかし、こうしたことが、その欺瞞が国民共有のものにしていくには、橋下流政治の本質の暴露とともに、国民の要求が橋下のそれと乖離していること、そのためにも国民の要求を政治の場に可視化するような筋道をつくらないといけないだろうな。本書のように、目の前にある材料で、そうしたポピュリズムのありようの多面的な議論で積み重ねるしかないのだとも思う。もっともっと、しっかり議論しなくっちゃ。

 今日は仕事が超忙しい日なのに、突然、精神的にドーンと落ち込んだ。まずい状態。なんとか、必死でこらえて乗り切る。それでもキツイ、つらい事件は起きるんだけどねえ。もういやだとどこにも逃げる場もないんだけどねえ。

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