襤褸の旗 松下政経塾の研究
いろいろなことがあるので読んでみた。松下政経塾と現政権の中軸に位置するわけだし、同時に、人脈的には橋下にもつながる。さまざまな政治家を輩出していったわけだけれども、結局、民主、自民、公明、その他の新党に、なぜわかれていくのかということで言えば、それは選挙に勝つという動機以外ないことが、この本からはわかる。
結局、この政経塾の出身者がかかげた「改革」なるものの旗頭も、小沢改革以来、橋本、小泉などなどが掲げたものと同一線上にあるし、政経塾の人たちが掲げていたものと、橋下が掲げているものも、同じような内容である。それは結局は、財界の利益を拡大すればすべてはうまくいくという、つかうふるされた理論にすぎないのだとも思う。しかも、彼らにとっては、小沢がそうであったように、国民の世論の動きによっては容易のその旗は捨て去られる。まずは、選挙に勝つ、権力をにぎるということを中心に90年代以降の政治はまわってきた。そのことを教えてくれるような内容にはなっている。そして、橋下さんの動きも、その掲げている政策の内容や、主張をみれば、同じことのくり返しということもおのずと明らかなのだと思うのだけれども。
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