60年代のリアル
途中、中断しながらも、なんとか読み終えた。まあ、ウィキのコピネもする若い人が書くものだから。結局、60年代の若者、彼/彼女のたたかいを、「皮膚感覚」で読み解くというもの。まあ、このあたりも議論は、どうなんだろう。かつて、学生運動の問題を「情念」ということで読みとこうという議論もあったけど。今度は「皮膚感覚」。結局は、きわめて主観的な観念論なんだろうけれども。だけど、それは主観の世界の解釈だから、哲学的な批判ってあまりかみ合わなかったりするけどね。
今日の朝日に中島岳志さんの書評が載っていて、この皮膚感覚っていうものについて論じていた。だけど、ボク的には、この若い著者がなぜ、皮膚感覚にこだわるのか、彼はリアルっていうことをどとらえているのかということに関心があって、辛抱して、最後まで読んだ。結局、10年代のリアルのほうは、とりたてて新しい議論っていうわけではなく、最近のはやりの議論の彼流の論じ方ということでしょうね。孤立する時代のリアルな連帯ということ。その手触りの政治の復権…。案外、最後の結論は、不真面目ではない。だけど、そこに見える政治って、どんなもんだんだろうね。ハシズムなども手触りのある政治なんだろうか?
つまり、そういう手触りの連帯からは、具体的な政治や社会の姿は消えていく。格差や貧困の姿は見えない。そういうことではたして、連帯は生まれるのか。そんなあやふやな脆さを感じるのでもあるけどね。なぜ、この著者がもてはやされるのだろうか?とも思えるなあ。
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