橋下大阪市長:道徳教育「監視機関を」…設置方針
いやあ。次々とややこしいことをやってくるなあ。
橋下大阪市長:道徳教育「監視機関を」…設置方針(毎日新聞)大阪市の橋下徹市長は11日の市議会一般質問で、市立小中学校の道徳教育が学習指導要領に沿っているかを監視する第三者機関を設置する方針を明らかにした。橋下市長は、記者団に「教職員組合の価値観で道徳教育をされるのは危険だ」と述べ、監視機関の必要性を強調した。
橋下市長は「道徳は一番危ない。心理的なマインドコントロールになりかねず、政治から距離を置くべきだ」と主張。教職員組合について「政治的主張、政治的活動をやっている。君が代を立って歌うことについてぐちゃぐちゃ言うような道徳をやられたら、たまったもんじゃない」と述べた。
第三者機関は、教育の専門家や法律家を想定。2月市議会に提案予定の教育基本条例案に盛り込むことも検討する。
第三者機関とか言えば、一見、民主的に見えるとでもおもっているのかなあ。だけど、本来、監視という言い方はおかしいけれども、必要なのは、父母や地域が学校に参加して、教育内容などにもその意見を反映させていくのがその筋道のはず。だけど、うえから内容を監視するなど、そもそも、管理的な発想の典型。彼は、教育を教職員組合から解放するかのような言い方をするけれども、決して、父母や住民にそれが向かうことはない。管理なのだ。
しかも、教育委員会の役割をいっさい否定する。そもそもこの第三者機関がどういう方法でえらばれ、どんな権限があるのかはよくわからないが、地教行法で書かれているような教育委員会という専門的な機関の指導助言などの権限を無視して、何かしらの権限をここにあたえようというのだろうか。そこからは、首長による教育への介入の筋道しか見えてこないのではないか。
そして、ここでも、最大のターゲットは、教職員組合などの。歴史をもう一度ふり返るべきだ。もちろん大阪には、いろいろ複雑な歴史はあるにしても、道徳教育を、いちばんねじ曲げてきたのは誰なのか? まったく検証抜きで教職員組合を攻撃の対象にする。「君が代を立って歌うことについてぐちゃぐちゃ言うような道徳をやられたら、たまったもんじゃない」ということこそ、道徳教育の本来のあり方、子どもが内的な葛藤をへて、さまざまな判断力を培っていくということを否定するものにほかならないではないのか。
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