困窮する県外避難者 「負担数百万円…」 原発災害10カ月 東京へ
やっぱり気になる。
困窮する県外避難者 「負担数百万円…」 原発災害10カ月 東京へ(しんぶん赤旗)原発事故や震災で故郷を離れざるをえなくなった、「県外避難者」の生活が困窮しています。被災自治体からの支援は届かず、避難先自治体の支援も手薄―。専門家らは、長期の避難先となる住居の提供や生活支援が不可欠と指摘します。
「避難での負担は数百万円。でも東電や行政からお金をいっさいもらっていない」
東京都内で小学校低学年の子ども2人と避難生活を送る、福島県いわき市の40代女性。
子どもの健康を考えて、原発事故の直後から北陸地方、神奈川県、東京都と転々。現在は、都が仮設住宅のかわりに提供する公的住宅で暮らします。
[届かぬ支援]
当面の生活費や家具・日用品の購入のため、定期預金を次つぎ取り崩しました。子どものために積み立てた学資保険も解約。家計は破たん一歩手前です。
「行政は何もしてくれない…」と女性。
被災地の仮設住宅と違い、都内で暮らす避難者には暖房器具や生活必需品の支給がありません。入居後しばらく、子どもたちは段ボール箱を机にして勉強しました。
入居期限は来年の夏まで。放り出されれば、避難生活を続けるのは困難です。
少しずつ新しい学校になじみ始めた長女は、「学校のクラブ活動をしたいけど、いつまで今の学校にいられるかな」と口にします。女性は、「お母さんにもわからないよ」と答えるしかありません。
国が指定する避難区域外からの「自主避難」。東京電力からの賠償仮払金や、義援金も手元に届きません。
[過労状態で]
家計を支えるのは自宅に残る夫です。原発事故後、警戒区域内の会社を退職して自営業者になりました。仕事が忙しく、妻子の避難先に会いに来られたのは4回だけです。
「電車賃を節約しようと、夫は過労状態なのに寝る間を削って東京まで車を運転する。『会いに来るより休んで』と言うしかない」
正月、ようやく3日間を家族4人で過ごしました。父親が福島県に帰ると、長女は「パパのにおいがする」と枕を抱き泣きました。長男は興奮状態が続き、身体をゆすり続けています。
女性は、ポツリとこぼします。「安心して子どもを育て、普通に生活したいだけ。それすら許されないの?」…
もちろん残った人への支援は十分じゃない。というか、きわめて限られた補償しかない。ほんとうに、その人たちが被った被害を解決するためのものではない。避難者、自主避難者はなおさら、さまざまな問題をかかえる。そもそも、避難先での生活再建や支援の枠組みがなく、孤独死のような問題などもおこりかねない。放射線による被害の健康相談なども福島でしかおこなわれない。なかなか、見えない避難者の困難をどう可視化させていくのか、大きな課題である。
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