民主、衆院選比例80減を提示 野党「民意ゆがめる」
施政方針演説と代表質問のあいだに1日あいて、与野党協議がおこなわれた。この問題については、いろいろいいたいことがあるけれどもねえ。
民主、衆院選比例80減を提示 野党「民意ゆがめる」(東京新聞)衆院の選挙制度改革に関する与野党協議会(座長・樽床伸二民主党幹事長代行)が二十五日、国会内で開かれた。民主党は小選挙区を〇増五減とする「一票の格差」是正案と、比例定数の八十削減案を提示した。抜本改革を求める野党は比例削減案に反発。ただ、衆院選挙区画定審議会による区割り改定案の勧告期限である二月二十五日までの合意を目指し、協議を続けることは確認した。
民主党はこれまで、最高裁判決で違憲状態とされた格差の是正を先行させ、その後に定数削減や抜本改革を検討する二段階論を提案していた。しかし、消費税率引き上げを含む社会保障と税の一体改革を実現するためには身を切る姿勢を示すべきだという党内の意見を受け、比例八十削減も同時に実施する方針に転換した。
他党からは、小選挙区の〇増五減案への異論は出なかった。しかし、比例八十削減には「民意をゆがめる」などと批判が噴出。
自民党も「多様な世論を反映する比例議席を大幅に減らすのは問題が多い」と反対した。
公明党は、小選挙区の獲得議席が少ない政党に比例議席を手厚く配分する比例代表連用制の導入を求めた。
ただ、まずは2つのことを考えたい。1つは、去年からおこなわれている各党協議だけれども、9党にとっておこなわれてきたが、そこでは、いまの小選挙区中心の制度は弊害が多いことが、民主党以外の共通認識とされていることだ。また比例定数の削減は民意をゆがめるということで、この点も民主党以外は反対を表明している。そういう状況にあるということはとても重要だ。とにかく違憲状態の解決というのは、小選挙区制を維持するレトリックであり、それが比例定数削減の入り口になる。
もう1つは、今度の総選挙で問われる争点は、消費税増税だということ。であるならば、代表なくして課税なしという言葉が有名だけれども、民意を反映した選挙でこそ、そのことが問われるできだということだ。代表を減らして増税など、民主主義を破壊する行為だ。しかも増税の誘導のために「身を切る」ということを言うが、それならば政党助成金や歳費を削減するほうがはるかに簡単に、定数削減に見合う、予算の削減ができる。何よりも、日本の議員の数は、ヨーロッパに比較しても少ないのだから。
そういう欺瞞に満ちた、議論だから、のってから、暗礁にのりあげているわけだけれども。だけど、ここの突破は民主党政権の至上命題だから、どのように展開するのか。開会した国会の当面の焦点となっている。
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