プロジェクトJAPAN 最終章 日本復興のために
今夜(昨夜)のNHKスペシャル。あえてプロジェクトJAPANというシリーズに位置づける。日本の歴史の中に位置づけようというわけだろうけれども、その描き方はこれまではやや歪んだものだったけれども。
新しい年を迎える東日本大震災の被災地。しかし、復興は遅々として進んでいない。高台移転など、住民の住居の整備。地場産業を中心にした産業復興と雇用の問題。そして、それらに必要な資金のきめ細かい分配の実現・・・。政府はようやく3次補正予算を決めたが、課題山積のまま被災地の苦悩は続いている。なぜ復興は進まないのか。そこには、日本が近代国家を作り上げてきた歴史の中で、大きな課題となってきた「中央と地方」のカネ、情報、人材、などのやりとりという根源的問題が存在している。どうすれば復興は進むのか。被災地に関わる識者たちが、被災地の現状を見つめ、それぞれの歴史研究や自らの体験などを交えながら、検証・提言していく。
お世話になっている岡田先生が、TVに登場。あまり、あがらずにしゃべっているじゃん。岡田さんは、東北を踏み台に発展をすすめてきた日本の資本主義のあり方をふりかえりながら、現在も地域・中小企業の支援そのものの遅れを指摘しているわけだけれども。実際に、地域の水産加工業よりも、サプライチェーン型の企業に支援が集中する。復興はだれのためのかがそこでははっきり問われている。なぜ、こんなにこの地域の住民のほうを向いた制度や施策がすすまないのか? そこはかつての歴史が重なり、そしてその歴史の中で、福島の原発がつくられていく。
そうか岡田さんもともと農業地域経済史みたいなのが専門だったもんなあ。
だけど、番組では、前後の御厨さんの国と地方の一体論は、ただ国のスピードのなさを指摘するだけ、増田さんの言うのは地方分権一本で、いずれも国のどこに問題があるのかをつっこまないし、結局、へたをすれば国の責任の本質的なところを曖昧にする。番組そのものの評価としては、どうなのかは難しい。
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