サラの鍵
やっと見に行けました。そして、最高によかった作品でした。
1942年、ナチス占領下のパリ。ユダヤ人一斉検挙によってヴェルディヴに連れてこられた人々の中に、少女サラはいた。それから60年後。パリに暮らすアメリカ人ジャーナリストのジュリア(クリスティン・スコット・トーマス)は、アウシュヴィッツに送られた家族を取材するうちに、かつて自分のアパートで起こった悲劇を知ることとなる。
黄色い星の子供たちが、ヴェルディヴ事件を正面からあつかった作品ならば、この映画は、そこにいた家族・少女とその事件をさぐる現代の女性との人間ドラマ。原題は「彼女の名前はサラ」。そのタイトルがすべてを表している。ユダヤ人がフランス政府の手によって一斉に検挙され、やがてアウシュビッツに送られたこの事件。彼女は弟を助けるために、納戸に閉じこめ鍵を閉めた。収容所へと送られる彼女たちの悲劇。そして。生き延びた彼女に戦後まっていたものは。
そして、その彼女の人生を追うことになった女性ジャーナリストの葛藤。
かつて確かにあったこの事件とそこに生きた人の痛みを、今に生きるわれわれは受け継がなければならない。それを受け継ぐことの痛みと、そしてそこからボクらが知らなければならないこととは。とても、いろいろなことを考えさせられた。ラストがやっぱり感動的。それは想像以上。
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